2013年4月

特別対談:詔四(ブリヂストン相談役・前会長) × 冨澤龍一(産業環境管理協会 会長)

ブリヂストン 荒川会長にきく —事業と環境の両立をめざすグローバル環境経営

 世界有数のグローバル企業であるブリヂストングループは、事業と環境保護を高いレベルで組み合わせ、相乗効果を生みだしながら両者を持続的に成長させてきた代表例として国内外から大きな注目を集めている。また世界的規模の巨大グループ全体に環境コンセプトを浸透させ、全員で取り組む体制づくりを進めていることや、掲げた目標を確実に達成していくための工夫など、他の企業にとっても学ぶべき点は多い。本記事では、ブリヂストン・荒川詔四会長(2/26対談時会長、現在相談役)に当協会・冨澤龍一会長とご対談いただき、創業者・石橋正二郎氏から受け継がれたスピリットが「事業と環境の両立」という考え方にいかに反映されているか、という話から語っていただいた。(「環境管理」2013年4月号より)

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APPからGSEPへ—協力的セクター別アプローチの世界展開(続報)

 

GSEP電力ワーキンググループのインドネシアでの活動について

前田 一郎(電気事業連合会 地球環境部部長(国際問題担当))

 「クリーン開発と気候に関するアジア太平洋パートナーシップ(APP)」が「エネルギー効率向上に関する国際パートナーシップ(GSEP:Global Superior Energy Performance Partnership)」に移行して電力ワーキンググループはGSEPとして第1 回の活動をインドネシアで実施した。イン
ドネシアは、エネルギー・鉱物資源省とPLN(電力会社)が参加した。
 ジャカルタで1月21日に発電・送配電、需要管理技術に関するワークショップを実施した後、1月22日には西ジャワのスララヤ火力(4号機40 万kW)を訪問し、設備診断を実施した。
 1月23日にはまとめを行い、閉会した。
 インドネシアはこの活動の趣旨に理解を示すとともにスララヤ火力の所長・スタッフは大変丁寧に対応をしてくれた。日本・米国・英国からの主席者はこれまでのAPPの実績と役割、官民パートナーシップである意義などが紹介された。個別にはGSEPが特に既設石炭火力に
焦点を置いて熱効率を維持することを活動の中心とする意味、デマンドサイドマネージメントの制度設計上注意しなればならない点などを取り上げた。
 スララヤ火力の訪問では、個々の問題点の指摘を発電所関係者との間で共有し、最大2%の効率の改善が見込まれ、年間6万4千tの燃料節約、15万tのCO2削減が図れることを紹介した。
 この活動の内容はクリーンエネルギー大臣会合(4月インド)で報告をされる。今後、活動の認知度を上げていくことが重要である。産業部門の省エネ・環境対応を促進する国際イニシアティブとして,日米政府の主導の下,APPからその成果を受け継ぎ2010年にGSEPGlobal Superior Energy Performance Partnership)(セクター別ワーキンググループ(WG))は正式発足した。2011年度には2回 の会合を開催し,さらなる参加国拡大や取組の具体化等の課題は指摘されたものの,多くの参加者を得,その活動の進展に対する期待が共有された。今後,我が 国が主導するボトムアップアプローチを体現する組織として,官民協力という特徴を活かしつつ,気候変動交渉への効果的なインプットも含め,その活動の発展 が期待されている。(「環境管理」2013年4月号より)

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