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- 先読み環境法 -法改正の動向-
- 2013年12月
2013年12月
地球温暖化対策暫定中期目標の決定とCOP19への対応 そして今後の展望
①COP19において日本は、原発ゼロを前提として温室効果ガスの削減目標「2005年比3.8%減」(2020年まで)を表明した。従来の目標「1990年比25%減」を撤回したことになるが、第四次環境基本計画で示されている「1990年比80%減」(2050年まで)の目標を変えたわけではない。今後日本は、エネルギー政策や排出量取引制度の導入などの進展を踏まえて、確定的な目標を設定するとしている。
②2001(平成13)年に本格施行された家電リサイクル法見直しのための検討が2013年5月に行われた。今回の議論の主な論点は次のとおり。
- リサイクル費用について、現行の排出段階で支払う方式(後払い)、製品購入時に支払う方式(前払い)のいずれを採用するか
- リサイクル料金のさらなる透明化・低減化(いままで一定の引き下げは行われてきた)
- 不法投棄対策(現在、不法投棄された廃家電の回収、監視などは自治体が負担)
- 無許可業者の収集やリサイクルルートを外れた廃家電の処理への対応
③容器包装リサイクル法見直しに検討についてのヒアリング日程案が示された。2014年度の通常国会提出に向けたタイトな日程となっている。
④原子力安全基盤機構が行う業務を原子力規制委員会に行わせるための「独立行政法人原子力安全基盤機構の解散に関する法律案」が国会に提出された。原子力安全基盤機構はこの法律の施行時に解散し、原子力規制委員会に統合する。
⑤名古屋議定書における国内制度の検討状況を概説。ABS(遺伝資源の取得の機会及びその利用から生ずる利益の校正かつ衡平な配分)について、遺伝資源をめぐり提供側(主に途上国)と利用側(主に先進国)との間に対立が続いたが、最終的に妥結されて「名古屋議定書」の採択に至った。名古屋議定書の特徴は国内法が域外に適用されることになる点で、そこが議論の中心になっている。