先読み環境法 -法改正の動向-

2017年6月

【NO.60】「名古屋・クアラルンプール補足議定書の国内担保措置に係るカルタヘナ法の一部を改正する法律」が平成29年4月21日に成立・公布 他1本
 『機関誌:環境管理2017年6月号 シリーズ連載|先読み!環境法』より

 2017年6月号の『環境管理(機関誌)』では、下記の2テーマについて、最新動向を解説している。各テーマの概要について紹介する。

1. 「名古屋・クアラルンプール補足議定書の国内担保措置に係るカルタヘナ法の一部を改正する法律」が平成29年4月21日に成立・公布 ーー違法な使用等による著しい損害発生の復元措置の追加にとどめた改正内容、補足議定書も5月10日に承認

 平成22年10月にカルタヘナ議定書第5回締約国会議で「バイオセーフティに関するカルタヘナ議定書の責任及び救済に関する名古屋・クアラルンプール補足議定書」(補足議定書)が採択された。この補足議定書は、国境を越えて移動した現代のバイオテクノロジーにより改変された生物(※注)(LMO:Living Modified Organism)により損害(生物多様性への著しい悪影響)が生ずる場合に、生物多様性損害の復元等の対応措置等を締約国に求めていて、日本は平成24年3月に署名、現在まだ未発効であるが、36か国とEUが締結済み(発効要件は40か国の締結)で、近い将来、発効が予想される。【全編内 ヘ続く】 

2.絶滅のおそれのある野生希少動植物の種の保存に関する法律(種の保存法)の一部を改正する法律案

 平成29年2月28日に衆議院に提出された種の保存法の一部を改正する法律案は、4月22日に衆・本会議で可決され参議院に送付され、同院の環境委員会で審査が行われている(5月17日現在)。
 環境省では平成28年6~10月に「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律あり方検討会」を開催し、日本の絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する現状と課題及び講ずべき措置について有識者による検討を行い、それを踏まえ、平成29年1月に、中央環境審議会より諮問された「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存につき講ずべき措置について」の答申がなされた。【全編内 ヘ続く】


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2017年5月

【中環審/水環境部会】排水規制等専門委員会(第23回)
(2017/5/26)

ノニルフェノール,LASに係る排水対策が議論

 平成29年5月26日に、中央環境審議会水環境部会排水規制等専門委員会(第23回)が開催された。
 議題として、「カドミウムの暫定排水基準の見直し」、「水生生物保全環境基準が設定された項目に係る排水規制対策」が挙げられており、後者の議題では、平成24年に環境基準が設定されたノニルフェノール、平成25年に設定されたLAS(直鎖アルキルベンゼンスルホン酸及びその塩)に対し、一律排水基準設定の必要性について検討が行われた。

議事概要
 日時:平成29年5月26日 / 於:環境省第1会議室(東京都千代田区霞ヶ関1-2-2)

 (1) カドミウム及びその化合物に係る暫定排水基準の見直しについて
カドミウム及びその他の化合物について、平成26年12月に一般排水基準が強化された際に、直ちに達成が困難であると認められた4業種に対して、一定の期限を定めて暫定排水基準を設定している。今般、平成29年11月30日をもって適用期限を迎える3業種について、適用期限後の基準値の検討を行った。対象となる3業種に対して、いずれも、平成29年12月1日以降は、一般排水基準での規制に移行することが適当であると判断された。

(2)水生生物保全環境基準が設定された項目(ノニルフェノールおよびLAS)に係る排水対策について
平成23年より「排水規制等検討会」を開催し、内外の科学的知見や公共用水域における環境基準の超過の状況及びその原因等を踏まえて、ノニルフェノール及び直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(LAS)に係る水生生物保全環境基準の維持・達成を図るために必要な環境管理施策の在り方について検討を進めてきた。今般、ノニルフェノール及びLASに対して、一律排水基準設定の必要性について検討を行った結果、いずれも、一律排水基準を新たに設定する必要性は低いと判断された。

【環境省報道発表】
中央環境審議会水環境部会排水規制等専門委員会(第23回)の開催について(平成29年5月15日)
「カドミウム及びその化合物に係る暫定排水基準の見直し案について」に対する意見の募集(パブリックコメント)について(平成29年6月2日)

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※パブリックコメント実施期間(平成29年6月2日(金)から平成29年7月3日(月))

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【国際動向】水銀に関する水俣条約の発効が決まる(2017/5/18)
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 平成29年5月18日付けで、「水銀に関する水俣条約」の締約国数が、50か国に達し発効の条件が満たされたため、同条約の発効が決まった。条約の発効日は90日後の“平成29年8月16日”となり、日本国内でも条約の担保措置として改正された法令の全面施行も近い。

《水俣条約の批准のための国内の担保措置法》
(1)大気汚染防止法(平成27.6.19改正)
・水銀の大気排出規制(対象施設、排出基準、届出、測定法など)の整備
 
(2)廃棄物処理法(政令改正)
・廃水銀等(環境省令で定めるもの)が特別管理一般廃棄物と特別管理産業廃棄物に指定 
・“廃水銀等”、“水銀使用製品産業廃棄物”及び“水銀汚染物”の処理基準等を追加

(3)水銀環境汚染防止法(新法(平成27.6.19法律42))
・水銀の掘採、特定の水銀使用製品の製造、特定の製造工程における水銀等の使用及び水銀等を使用する金の採取を禁止するとともに、水銀等の貯蔵及び水銀を含有する再生資源の管理等について規定

※※関連情報※※
〔経済産業省ニュースリリース〕
水銀に関する水俣条約の発効が決定しました(平成29年5月19日)
〔環境省〕水俣条約について
〔環境省報道発表〕廃棄物処理法施行令等の改正(水銀関係)についての説明会の開催について(平成29年5月12日)


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【NO.59】第193回国会の環境関係法案・条約の審議状況 他3本
 『機関誌:環境管理2017年5月号 シリーズ連載|先読み!環境法』より

 2017年5月号の『環境管理(機関誌)』では、下記の4テーマについて、最新動向を解説している。各テーマの概要について紹介する。

1. 第193回国会の環境関係法案・条約の審議状況(注:4月12日現在までの状況)

 遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物の多様性の確保に関する法律(カルタヘナ法)の一部を改正する法律案は、4月4日の衆・本会議で可決、参議院に送付、4月10日に同院環境委員会に付託された。続いて、土壌汚染対策法の一部を改正する法律案が4月11日に衆・環境委員会で可決、都市緑地法等の一部改正案が4月12日に衆・国土交通委員会で可決された。また、参議院先議の化審法の一部改正案が4月12日に同院本会議で可決、衆議院に送付された。【全編内 ヘ続く】 

2.廃棄物の処理及び清掃に関する法律の一部を改正する法律案が3月10日に衆議院に提出

 本年2月3日に廃棄物処理制度専門委員会報告書がまとまったことを本誌2017年3月号「先読み!環境法」で紹介したが、その報告書を踏まえて、改正案が提出された。
 この報告書の廃棄物処理法見直しの論点は、①産業廃棄物の処理状況の透明性の向上、②マニフェストの活用(電子マニフェストの普及拡大)、③廃棄物を排出する事業者の責任の徹底、④廃棄物の不正な取扱いに対する対応の強化、⑤廃棄物処理における有害物質管理のあり方、⑥廃棄物の適正処理の更なる推進その他の論点、⑦廃棄物の越境移動の適正化に向けた取組及び廃棄物等の健全な再利用・排出抑制等の推進に向けた取組(有害特性を持つ使用済み物品の健全な再利用の推進、バーゼル法との二重手続きの改善)、⑧優良な循環産業の更なる育成となっていた。
 なお、3月号で紹介した報告書については、副題につけた「廃棄物処理法の構造的問題が継続する中での資源制約下における廃棄物の再資源化と有害物・有害性含有物の適正処理に向けて」の観点から、新たな課題であるPOPsとの関わりから⑤、バーゼル法とのかかわりから⑦の内容を紹介したが、報告書の主要内容は今回の改正に関係したものであった。【全編内 ヘ続く】

3.特定有害廃棄物等の輸出入の規制に関する法律(バーゼル法)の一部を改正する法律案が3月10日に衆議院に提出 ーー平成4年の制定後25年を経てはじめての改正

 バーゼル法の改正は今回が初めてである。平成4年に制定された同法は、目的に規定されているように「有害廃棄物の国境を超える移動及びその処分の規制に関するバーゼル条約等の的確かつ円滑な実施を確保するため」のもので、バーゼル条約(1989年3月作成、1992(平成4)年5月発効)の国内担保法である。
 この法律では、その対象を「特定有害廃棄物等」とし、それはバーゼル条約附属書Ⅳに掲げる処分を行うために輸出又は輸入される物で、一定の有価物も含まれる。日本では廃棄物処理法の「廃棄物」、さらに循環基本法の「廃棄物等」、そしてこの「特定有害廃棄物等」の三つの廃棄物に係る定義が併存してきた。【全編内 改正の経緯 ヘ続く】

4.都市緑地法、都市公園法、生産緑地法などの改正を内容とする都市緑地法等の一部を改正する法律案が4月12日に衆・国土交通委員会で可決 ーー民間活用による都市緑空間の活用・保全

 平成29年年2月10日、国土交通省は、都市緑地法等の一部を改正する法律案が閣議決定されたことを発表し、同日、衆議院に提出されている。この法案は、①都市緑地法、②都市公園法、③生産緑地法・都市計画法・建築基準法の改正を内容としている。
 2月10日付けの国土交通省報道発表資料では、このような法案をまとめた背景として、公園、緑地等のオープンスペースは、良好な景観や環境、にぎわいの創出等、潤いのある豊かな都市をつくる上で欠かせないもので、災害時の避難地としての役割も担っていること、また都市内の農地も、近年、住民が身近に自然に親しめる空間として評価が高まっていること、このように、様々な役割を担っている都市の緑空間を、民間の知恵や活力をできる限り活かしながら保全・活用していくため、関係法律を一括して改正し、必要な施策を総合的に講じると説明している。【全編内 ヘ続く】

 

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2017年4月

「建築物等の解体等工事における石綿飛散防止対策に係るリスクコミュニケーションガイドライン」【公開】(H29.4.28更新)

近隣住民へのリスクコミュニケーション

 20170428sakiyomi_asbestos.png平成40年度にかけて、施設の老朽化に伴い、アスベストを含む建築物の解体工事数が増加することが予想されている。アスベストについては、中皮腫などの健康被害が発生していることもあり、今後の解体工事においては、近隣住民への適切な情報提供が重要となってくる。

 この度環境省では、表記ガイドラインを事業者のリスクコミュニケーションの一助とすべく公開した。ガイドラインでは、リスクコミュニケーションの具体的な手順から、“悪い例”と“良い例”などの比較や実際の個別事例の紹介などかなり具体的な内容となっており、これから解体工事を控える事業者には参考となるはずだ。(右図:解体等工事の一般的な流れとリスクコミュニケーションの実施時期(同ガイドラインより))

 

【環境省報道発表資料】
「建築物等の解体等工事における石綿飛散防止対策に係るリスクコミュニケーションガイドライン」の公表について


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【NO.58】第193回国会(常会)への環境関係法案・条約の提出状況 他2本
 『機関誌:環境管理2017年4月号 シリーズ連載|先読み!環境法』より

 2017年4月号の『環境管理(機関誌)』では、下記の3テーマについて、最新動向を解説している。各テーマの概要について紹介する。

1. 第193回国会(常会)への環境関連法案・条約の提出状況

 3月22日現在、第193回(通常)国会に提出された環境関連の法案・条約・承認は、以下のとおりとなっている。2月28日に絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律の一部を改正する法律案と遺伝子組換え等の使用の規制に生物の多様性の確保に関する法律の一部を改正する法律案がそれぞれ提出(いずれも衆先議)。なお、バイオセーフティに関するカルタヘナ議定書の責任及び救済に関する名古屋・クアラルンプール補足議定書の締結について承認を求めるの件が2月24 日に提出(衆先議)。さらに同じ日に生物多様性に関する条約の遺伝資源の取得の機会及びその利用から生ずる利益の公平かつ衡平な配分に関する名古屋議定書の締結について承認を求めるの件が提出(衆先議)(注:国内措置は「遺伝資源の取得の機会及びその利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分に関する指針」で対応(本誌3月号の「先読み!環境法で紹介」))。【全編内 ヘ続く】 

2.化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律の一部を改正する法律案
――少量/低生産量新規化学物質確認制度の合理化と特定新規化学物質・特定一般化学物質の管理の強化

 この法案は、昨年12月27日の「第3回化審法見直し合同会合―第11回産業構造審議会製造産業分科会化学物質政策小委員会制度構築ワーキンググループ第3回中央環境審議会環境保健部会化学物質対策小委員会―」においてまとめられた「今後の化学物質の在り 方について」を踏まえたもので、その内容は、上記副題で示した①少量新規化学物質確認制度及び低生産量新規化学物質確認制度の合理化と、②毒性が非常に強い新規化学物質の管理、そして、③その他関連事項として「化審法の枠組におけるWSSD2020年目標の具体的イメージとその具体的な方策」となっている。【全編内 化審法施行状況検討会報告書 ヘ続く】

3.土壌汚染対策法の一部を改正する法律案

 平成29年3月3日「土壌汚染対策法の一部を改正する法律案」が第193回国会に提出された。それは、平成28年12月12日の中央環境審議会答申(第8回(平成28年12月7日)土壌制度小委員会でまとまった報告)を踏まえたもので ある。
 平成21年改正法附則の見直し規定により平成22年4月1日の施行から5年が経過したことから、今後の土壌汚染対策の在り方について、平成27年12月に土壌環境部会に「土壌制度小委員会」が設けられ、平成28年3月から、自治体、産業界等からのヒアリングも行いつつ、検討が進められた。そして同年12月7日の第8回においてまとまり、名称を「今後の土壌汚染対策の在り方について(第一次答申案)」に変更されて答申された。【全編内 平成21年改正法の施行状況点検での課題と法律案の改正事項 ヘ続く】

 

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2017年3月

【検討会】生物を用いた水環境の評価・管理手法に関する検討会(第5回)
(2017/3/29) 

WET(生物応答を用いた排水管理手法)による水環境の管理の検討が進む

 平成29年3月29日に「生物を用いた水環境の評価・管理手法に関する検討会(第5回)」が開催された。本検討会では、平成28年度に実施したパイロット事業の結果報告が行われた他、今後の検討における“工程”や“論点”について議論がされた。工程表案によると、平成30年度中に『排水改善ガイドライン(仮称)』が作成され、中間とりまとめとして公開される見通しだ。

 平成27年11月に公表された『生物応答を利用した排水管理手法の活用について(生物応答を利用した水環境管理手法に関する検討会 報告書:環境省) 』では、現時点では、生物応答を用いた排水管理手法の制度的導入には多くの課題があり、事業所の排水管理に適用するか否かは、個々の事業者の判断に委ね、自主的取組の一環として位置付けることが適当としている。
 今後においては、知見が蓄積された段階で、水質汚濁防止法等の規制体系への取り入れについて改めて検討することが適当であるとしている。

《検討工程表(改訂案)/主な論点》※検討会資料3別紙1
WET-schedule.png WET-topic.png
 

《生物を用いた水環境の評価・管理手法に関する検討会(環境省HP)》

http://www.env.go.jp/water/seibutsu/conf.html
※掲載日現在、第5回検討会の資料は公開されていません。


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【閣議決定】廃棄物処理法の一部を改正する法律案について(2017/3/10)
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 前回の法改正(平成22年改正、平成23年施行)から5年が経過したことをうけ、昨年より廃棄物処理法の施行状況について検討が加えられていた。今年(2017年)の2月には、検討結果と取りまとめた「廃棄物処理制度の見直しの方向性(意見具申)」が、中央環境審議会から環境省へ意見具申として提出されている。
 この意見具申を受けた法律の改正案が作成され、3月10日に閣議決定された。本法案は、今国会(第193回国会)で審議され、可決されれば、一部項目を除き平成30年度からの施行が見込まれる。特定の産廃に対して電子マニフェストの利用を義務付けるなど排出事業者が影響を受ける項目もあり、今後の政省令の整備も含めて注視が必要だ。

《法律案の概要》
(1)廃棄物の不適正処理への対応の強化
① 市町村長、都道府県知事等は、廃棄物処理業の許可を取り消された者等が廃棄物の処理を終了していない場合に、これらの者に対して必要な措置を講ずることを命ずることができることとする。また、当該事業者から排出事業者に対する通知を義務づけることとする。
② 特定の産業廃棄物を多量に排出する事業者に、紙マニフェスト(産業廃棄物管理票)の交付に代えて、電子マニフェストの使用を義務付けることとする。また、マニフェストの虚偽記載等に関する罰則を強化する。

(2)有害使用済機器の適正な保管等の義務付け
 人の健康や生活環境に係る被害を防止するため、雑品スクラップ等の有害な特性を有する使用済みの機器(有害使用済機器)について、

◆これらの物品の保管又は処分を業として行う者に対する、都道府県知事への届出、処理基準の遵守等の義務付け
◆処理基準違反があった場合等における命令等の措置の追加 
等の措置を講ずる。

(3)その他
 親子会社が一体的な経営を行うものである等の要件に適合する旨の都道府県知事の認定を受けた場合には、当該親子会社は、廃棄物処理業の許可を受けないで、相互に親子会社間で産業廃棄物の処理を行うことができることとする。

〔環境省報道発表〕廃棄物の処理及び清掃に関する法律の一部を改正する法律案の閣議決定について(平成29年3月10日)


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【閣議決定】バーゼル法の一部を改正する法律案について(2017/3/10)
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 特定有害廃棄物等の輸出入等の規制に関する法律(バーゼル法)は、有害廃棄物の国境を越える移動及びその処分の規制に関するバーゼル条約の国内担保法として平成4年に制定されている。廃棄物等の国境を越える移動については、「バーゼル法」の他、「廃棄物処理法」を改正することで、不適正な輸出入を防止するための基本的枠組みが整備された。
 平成27年9月に、廃棄物等の越境移動等に関する課題を整理し、現行制度の点検等を実施するため「廃棄物等の越境移動等の適正化に関する検討会」が環境省に設置され、その検討報告書「廃棄物等の越境移動等の適正化に関する検討会報告書」が昨年(平成28年)4月に取りまとめられた。同報告書では、バーゼル法と廃棄物処理法の規制に“すきま”が存在しており、近年、“国内で処理されるべき廃棄物の海外流出”や“雑品スクラップ等の返送(シップバック)問題”などが生じていると指摘している。
 この度閣議決定された法律案においては、下記の改正が予定されており、今国会で審議される。施行は、公布後1年6カ月以内とされており、今国会で成立すれば来年初秋までに施行となる。
 

《法律案の概要》
(1)「特定有害廃棄物等」の範囲の見直し
① 輸出先国において条約上の有害廃棄物とされている物を、我が国においても特定有害廃棄物等として、輸出承認を要件化する。あわせて、規制対象物を法的に明確化する。
② 途上国からの再生利用(リサイクル)等に適した廃電子基板等の輸入について、輸入承認を不要とするよう、規制対象物の範囲を見直す。

(2)特定有害廃棄物等の輸出に係る規制の適正化
輸出先の環境汚染防止措置について環境大臣が確認する事項を明確化する。

(3)特定有害廃棄物等の輸入に係る認定制度の創設・輸入手続緩和
輸入事業者及び再生利用等事業者の認定制度を創設し、認定輸入事業者が、認定再生利用等事業者による再生利用等のために特定有害廃棄物等の輸入を行う際の、輸入承認を不要とする。

〔環境省報道発表〕特定有害廃棄物等の輸出入等の規制に関する法律の一部を改正する法律案の閣議決定について(平成29年3月10日)


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【閣議決定】土壌汚染対策法の一部を改正する法律案について(2017/3/3)
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 前回の法改正(平成21年改正、平成22年施行)から5年が経過したことをうけ、昨年より土壌汚染対策法の見直し検討が行われていた。昨年(2016年)12月には、検討結果と取りまとめた報告書「今後の土壌汚染対策の在り方について(第一次答申)」が、中央環境審議会から環境省へ答申されている。
 この答申を受けた法律の改正案が作成され、今国会(第193回国会)で審議される。可決されれば、平成30年度からの施行が見込まれている。事業者に対しては規制強化となる改正が多く、今後の政省令の整備も含めて注視が必要だ。

《法律案の概要》
(1)土壌汚染状況調査の実施対象となる土地の拡大
 調査が猶予されている土地の形質変更を行う場合(軽易な行為等を除く。)には、あらかじめ届出をさせ、都道府県知事は調査を行わせるものとする。
(2)汚染の除去等の措置内容に関する計画提出命令の創設等
 都道府県知事は、要措置区域内における措置内容に関する計画の提出の命令、計画が技術的基準に適合しない場合の変更命令等を行うこととする。
(3)リスクに応じた規制の合理化
① 健康被害のおそれがない土地の形質変更は、その施行方法等の方針について予め都道府県知事の確認を受けた場合、工事毎の事前届出に代えて年一回程度の事後届出とする。
② 基準不適合が自然由来等による土壌は、都道府県知事へ届け出ることにより、同一の地層の自然由来等による基準不適合の土壌がある他の区域への移動も可能とする。
(4)その他
土地の形質変更の届出・調査手続の迅速化、施設設置者による土壌汚染状況調査への協力に係る規定の整備等を行う。

〔環境省報道発表〕土壌汚染対策法の一部を改正する法律案の閣議決定について(平成29年3月3日)


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【NO.57】廃棄物処理制度専門委員会報告書が2月3日にまとまる 他1本
 『機関誌:環境管理2017年3月号 シリーズ連載|先読み!環境法』より

 2017年3月号の『環境管理(機関誌)』では、下記の2テーマについて、最新動向を解説している。各テーマの概要について紹介する。

1. 廃棄物処理制度専門委員会報告書が2月3日にまとまる
――廃棄物処理法の構造的問題が継続する中での資源制約下における廃棄物の再資源化と有害物・有害性含有物の適正処理に向けて

 平成22年の改正廃棄物処理法施行後5年が経過し、その附則によって政府において施行状況について検討を加えることとされていることを踏まえて中央環境審議会循環型社会部会に廃棄物処理制度専門委員会が設置された。
 専門委員会においては、施策の施行状況の点検を行い、①適正処理対策については、廃棄物処理の構造改革はいまだ途上にあること、②資源循環の推進に向けた取組については、個別リサイクル法による取組ともに、さらなる取組を検討すべきではないかとの評価がなされている。そして③廃棄物処理分野における地球温暖化対策の強化の取組の重要性が確認されている。これを受け、平成28年9月の第5回専門委員会において廃棄物処理政策において検討すべき論点の案が整理されている(本誌平成28年10月号「先読み!環境法」で紹介)。その後、各論点について検討を行い、報告書が平成29年2月3日に取りまとめられた。
 中央環境審議会循環型社会部会では、廃棄物処理制度専門委員会から同報告書について報告を受けて審議を行い、これを適切なものとして了承し、「廃棄物処理制度の見直しの方向性」として環境大臣に意見具申するとしている。【全編内 廃棄物処理制度専門委員会報告書について ヘ続く】

2.名古屋議定書の国内措置に係る指針(案)のパブリックコメントが1月20日から実施

 「遺伝資源の取得の機会及びその利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分に関する名古屋議定書」は、 平成22年10月に名古屋市で開催された生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)において採択された。これを受けて、日本は平成23年5月に議定書に署名し、議定書を早期批准するために、まず「名古屋議定書に係る国内措置のあり方検討会」を設け、遺伝資源利用者側の産業界や学術研究分野の有識者を委員として検討が行われた。そこでは、生物多様性条約採択以降のABS(遺伝資源利用の利益の公平かつ公平な配分)問題の経緯、特に、遺伝資源利用国としてPIC(事前通報・同意手続)とMAT(相互に合意する条件)に従って遺伝資源を利用していることを遵守させる措置をとることに関して委員から厳しい発言があり、慎重な検討を求める委員連名の要望書が提出された(検討状況は、本誌平成25年12月号「先読み!環境法」で紹介)。そして平成26年3月20日に報告書がまとまり、以降は、「COP10及びMOP5の決定事項に関する関係省庁連絡会議」の下に設けられた「名古屋議定書に係る国内調整に関する作業部会」などで検討を進めるとされた。2年10か月後に指針(案)がまとまったが、議定書は平成26年10月12日に発効している。
 名古屋議定書では、遺伝資源の利用国の措置に関し、ABSに関する提供国法令に従い情報に基づくPICが取得され、MATが設定されるよう、立法上、行政上又は政策上の措置をとること(議定書15条)となっていて、日本は、行政上の措置を講じたことになる。
 ようやくまとまったとはいえ指針とせざるを得ず、「奨励」などの工夫が随所にみられるが、法的根拠を欠く指導助言、報告などの規定の法的性格とその実効性が問題となろう。名古屋議定書の国会承認後、同議定書を締結し、遺伝資源の利用等をめぐる国際ルールを指針によって実施することになる。日本は、これまで条約の直接適用を認める立場はとってきていない。
 ここでは、環境省自然環境局がまとめた概要を紹介 するが、提供国法令の遵守の促進に関する措置のうち提供国法令違反の申立てに係る協力については指針の定めを紹介する。【全編内 遺伝資源の取得の機会及びその利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分に関する指針(案)の概要について ヘ続く】


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2017年2月

【NO.56】モントリオール議定書  第28回締約国会合(MOP28)の結果 他2本
『機関誌:環境管理2017年2月号 シリーズ連載|先読み!環境法』より

 2017年2月号の『環境管理(機関誌)』では、下記の3テーマについて、最新動向を解説している。各テーマの概要について紹介する。

1. モントリオール議定書第28回締約国会合(MOP28)の結果――キガリ改正の採択

 2016(平成28)年10月10日から14日にかけて、ルワンダ・キガリにおいて、モントリオール議定書第28回締約国会合(MOP28)が開催された。
 今次会合において、ハイドロフルオロカーボン(HFC)の生産及び消費量の段階的削減義務等を定める本議定書の改正(キガリ改正)が採択された。改正議定書は20か 国以上の締結を条件に、2019年1月1日以降に発効する。次回MOP29は、2017年カナダ・モントリオールで開催される予定。【全編内 キガリ改正の採択 ヘ続く】

2.「フロン類対策の今後の在り方に関する検討会」第1回が平成28年12月13日に開催

 モントリオール議定書のキガリ改正が発効する2019年1月1日までに国内法令を整備する必要から、環境省は急遽、検討会を立ち上げた。なお、現行「フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律」は、平成13年にフロンネットが推進力となり議員立法で成立した廃棄時回収のいわゆるフロン回収・破壊法について、回収率が向上しないこと、使用時の漏えいが多いこと、要望の強い再充塡による再使用を認めること、ノンフロン化を進めること等のライフサイクル全体の対策に法の性格を変えて、平成25年に政府提案で改正したものである。それによって主担当となった経産省側の動きが注目される。
 これまでのところ、産業構造審議会の検討会立ち上げの動きはみられない。HFC問題の影響を限定的とみているのか、カーボンプライスを掲げる環境省の長期気候変動戦略への対応と同じく、フロン税等の経済的手法導入を構想する環境省の報告書がまとまるのを見据えて対応する構えのようにもみえる。
 中心はノンフロン化であるが、同法は、経済産業省が積極的に採用してきている「判断基準方式」を用いて使用の合理化を進める措置をとっている。事業者の自主的促進を狙った「誘導的規制手法」で巧みに工夫された優れものではあるが、かえって行政の権限と裁量の範囲を拡げ、そのための行政資源も必要となる。むしろ基本は経済的手法の導入であろう。【全編内「フロン類対策の今後の在り方に関する 検討会」設置要綱(案)へ続く】

3. バーゼル法見直しに係る環境省・経済産業省合同会議の報告書(案)まとまる
――廃棄物が国際的には資源となり、資源循環経済システムを形成しているという認識を示した報告書

 バーゼル法の施行状況等の課題の確認及びそれを踏まえた規制の在り方について検討を行うため、平成28年10月31日に第1回の中央環境審議会循環型社会部会特定有害廃棄物等の輸出入等の規制の在り方に関する専門委員会、産業構造審議会産業技術環境分科会廃棄物・リサイクル小委員会有害廃棄物等越境移動ワーキンググループ合同会議が開かれた。そして同年12月8日に第2回目の合同会議において報告書(案)がまとまった。【全編内 報告書(案)へ続く】


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2017年1月

【NO.55】COP22の結果 他2本
 『機関誌:環境管理2017年1月号 シリーズ連載|先読み!環境法』より

 2017年1月号の『環境管理(機関誌)』では、下記の3テーマについて、最新動向を解説している。各テーマの概要について紹介する。

1. COP22の結果

 11月7日から18日まで、モロッコのマラケシュで、国連気候変動枠組条約第22回締約国会議(COP22)及び京都議定書第12回締約国会合(CMP12)が、さらに11月4日のパリ協定発効を受けて15日から18日までパリ協定第1回締約国会合(CMA1)等が行なわれた。日本からは、環境大臣、外務・経済産業・環境・財務・文部科学・農林水産・国土交通各省の関係者が出席した。なお日本はパリ協定を8日に締結した。【全編内 COP22の概要と評価 へ続く】

2.炭素市場プラットフォームに関するサイドイベントをCOP22で開催

 11月17日、モロッコのマラケシュで開催されている国連気候変動枠組条約締約国会議第22回会合(COP22)の日本パビリオンにおいて、「炭素市場プラットフォームに関するCOP22サイドイベント」が、開催された。
本会合では、ドイツと日本が共同議長となり、6月16〜17日に「炭素市場プラットフォーム第1回戦略対話」を東京で開催したことを受けて、その概要の紹介や今後のプラットフォームの方向性等についての議論が行われた。第2回戦略対話は、イタリアとドイツが共同議長となり、2017年にイタリアで開催される予定である。
 2015年6月に開催されたG7エルマウ・サミットの首脳宣言では、「世界経済全体に炭素市場ベースの手法や規制手法などを含む効果的な政策と行動を適用する」こと等に関する戦略的な対話の場を設立することが示された。G7伊勢志摩サミット首脳宣言及びG7富山環境大臣会合コミュニケにおいても、本戦略対話の開催について言及されている。これを受けて、ドイツと2016年のG7議長国である日本が共同議長となり、平成28年6月16〜17日に東京において「炭素市場プラットフォーム第1回戦略対話」を開催した。そこで、今般、第1回戦略対話の概要を紹介するとともに、今後のプラットフォームの方向性や期待される役割等を議論するため、本サイドイベントを開催した。【全編内 結果概要 へ続く】

3. 厚生労働省が受動喫煙防止対策の強化についてのたたき台を提出

 公衆衛生の分野であるが、たばこの有害性は、喫煙者自身が吸い込む主流煙より周囲の人間が受動的に吸い込む副流煙の方がより深刻であることが、以前から指摘されている。
 2005(平成17年)に発効した「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約(たばこ規制枠組条約)」では、各国に受動喫煙防止措置を求めている。日本では健康増進法において、学校、百貨店、官公庁施設、飲食店等、多数 の者が利用する施設の管理者に対し、受動喫煙を防止するために必要な措置を講ずるよう努力義務を定めることにとどめた。ただ、この規定を踏まえて各種のガイドラインが定められ、公共施設・教育施設、交通機関等で 自主的に禁煙や分煙措置が進められてきている。
 また、神奈川県公共施設における受動喫煙防止条 例(平成22年)、兵庫県喫煙防止等に関する条例(平成25年) が制定されている。
 今回は、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会を契機に、健康増進の観点に加え、近年のオリンピック・パラリンピック競技開催地における受動喫煙法規制税状況を踏まえ、幅広い公共の場等における受動喫煙防止対策を強化するため、2020年東京オリンピック・ パラリンピック競技大会関係府省庁連絡会議の下に、平成28年1月25日に第1回の受動喫煙防止対策強化チームを開催した。平成28年11月16日に、このワーキンググループによる第2回公開ヒアリングが行われ、厚生労働省が「受動喫煙防止対策の強化について(たたき台)」を提出しているので、それを紹介する。【全編内 受動喫煙防止対策の強化について(たたき台)へ続く】


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2016年12月

【NO.54】POPs廃棄物処理制度化に向けた検討が開始 他1本
 『機関誌:環境管理2016年12月号 シリーズ連載|先読み!環境法』より

 2016年12月号の『環境管理(機関誌)』では、下記の2テーマについて、最新動向を解説している。各テーマの概要について紹介する。

1. POPs廃棄物処理制度化に向けた検討が開始―POPs廃棄物適正処理推進に関する検討委員会の設置

 本年9月30日に第1回のPOPs廃棄物適正処理推進に関する検討委員会が開催された。その目的について、検討委員会に提出された「資料1『POPs廃棄物適正処理推進に関する検討委員会』開催要領」では、次のよう に説明されている。

2.10月18日の第7回土壌制度小委員会で答申案を検討

 平成21年改正土壌汚染対策法施行後5年の見直し検討のための第7回土壌制度小委員会が10月18日に開催され、答申案が検討された。10月20日から11月18日までパブコメが行われて答申が決定される。その後、答申を踏まえて必要な措置が講じられることとなろう。
 本年3月に設置された土壌制度小委員会については、本誌6月号の「先読み!環境法」で紹介し、10月号では、その第6回(9月2日)に提出された「今後の土壌汚染対策の在り方について(答申骨子案)」の内容を紹介した。
 その際は、「第1背景」のみ内容を紹介し、「第2今後の土壌汚染対策の在り方について」は項目のみにとどめたので、今回、答申案が出されたのを機会に、その内容を紹介する。ただ、答申案は膨大なので、その一部を紹介するにとどめる。


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2016年11月

【NO.53】パリ協定が11月4日に発効 他2本
 『機関誌:環境管理2016年11月号 シリーズ連載|先読み!環境法』より

 2016年11月号の『環境管理(機関誌)』では、下記の3テーマについて、最新動向を解説している。各テーマの概要について紹介する。

1. パリ協定が11月4日に発効

 昨年12月に採択されたパリ協定の発効要件は、世界総排出量の55%以上の排出量を占める55か国以上の締約国がこの協定を締結した日の後30日目の日からとなっている。10月5日時点で74の国と地域が締結したことで世界排出量の55%以上となり、30日後の11月4日発効となった。
 パリ協定は、参加のハードルを下げたことで、先進国、途上国すべての国が同じ条件で取り組む体制を形成し た。協定の持つ意義はきわめて大きい。そこでは、2050年に2℃以下とし、1.5℃に言及した長期目標を目指して、各国に中期目標の約束草案の5年ごとの見直しと長期の気候変動戦略の提出、適応計画の策定などを求めている。
 日本は、10月11日に協定承認案を国会(第192回〈臨時〉国会)に提出した。ただ、11月7日から18日の日程によりモロッコで開催されるCOP22(気候変動条約第22回締約国会議)にあわせて開催される第1回のパリ協定締約国会議に締約国として参加するには、10月19日までに国内手続きを終える必要があるとされている。オブザーバー参加になりそうだ。

2.9月26日に今後の化学物質対策の在り方についての環境省と経済産業省の合同会合が開催

 9月26日に産業構造審議会製造産業分科会化学物質政策小委員会制度構築ワーキンググループ(第9回)、中央環境審議会環境保健部会化学物質対策小委員会(第1回)の合同会合(第1回化審法見直し合同会合)が開催され、①化審法の概要及び施行状況について、②化審法の施行状況を踏まえた検討課題及び検討スケ ジュールについて等が検討された。

3. 現行制度維持となった9月2日の石綿健康被害救済小委員会(第5回)に提出された
  「石綿健康被害救済制度の施行状況及び今後の方向性について(案)

 石綿健康被害救済小委員会が、石綿健康被害救済法の見直し検討のため設けられ、本年4月20日に第1回が開催され(本誌6月号で紹介)、関係者からのヒアリング等を行ったあと、9月2日の第5回の小委員会に「石綿健康被害救済制度の施行状況及び今後の方向性について(案)」が提出され、9月20日から10月19日までパブリックコメントが実施された。


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2016年10月

【NO.52】第5回廃棄物処理制度専門委員会が9月1日に開催 他1本
 『機関誌:環境管理2016年10月号 シリーズ連載|先読み!環境法』より

 2016年10月号の『環境管理(機関誌)』では、下記の2テーマについて、最新動向を解説している。各テーマの概要について紹介する。

1.5回廃棄物処理制度専門委員会が9月1日に開催
ーー「廃棄物処理制度に関する論点整理について」が議題に

 9月1日に中央環境審議会循環型社会部会廃棄物処理専門委員会(第5回)が開催された。
 議題は、①廃棄物処理制度に関する論点整理について、②廃棄物の適正処理の更なる推進、③その他、であった。
 この専門委員会は、平成22年改正廃棄物処理法の附則で施行後5年(平成28年5月)の見直し検討を行うため循環型社会部会において設置が決定され、5月19日に第1回が開催され(本誌6月号及び8月号の「先読み!環境法」で紹介)、これまで6月15日(第2回)、6月30日(第3回)、8月2日(第4回)を開催し、関係者からのヒアリングと質疑を行ってきた。
 そして9月1日の第5回は、それまでの関係者からのヒアリングと質疑応答をまとめて論点を整理し、検討課題を示した資料に基づいて検討が行われ、年内に報告書をまとめることを目指している。

2.今後の土壌汚染対策の在り方について(答申骨子案)が9月2日の第6回土壌制度小委員会に提出

 9月2日(金)に第6回土壌農薬部会土壌制度小委員会が開催され、資料として「今後の土壌汚染対策の在り方について(答申骨子案)」が提出された。
 この小委員会は、今年3月に平成21年改正土壌汚染対策法の施行から5年後の見直し検討のため設けられ(本誌6月号「先読み!環境法で紹介)、これまで関係者からのヒアリングの後、論点、方向性について検討を行ってきたが、今回、答申骨子案が提出されたことにより、今後は、年内を予定している答申案作成に向けて検討が 行われる。


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2016年9月

【NO.51】環境省の長期低炭素ビジョン小委員会(第1回)の開催 他2本
 『機関誌:環境管理2016年9月号 シリーズ連載|先読み!環境法』より

 2016年9月号の『環境管理(機関誌)』では、下記の3テーマについて、最新動向を解説している。各テーマの概要について紹介する。

1.環境省の長期低炭素ビジョン小委員会(第1回)の開催

 7月29日に環境省の長期低炭素ビジョン小委員会が開催された。本誌8月号の先読み環境法で7月5日に第1回が開催された経済産業省の長期地球温暖化対策プラットフォームの動きを紹介したが、本号では環境省の動きを紹介する。この小委員会の開催は、7月22日 の地球環境部会で小委員会を設置することが決まったことを受けたものである。
 部会では、パリ協定等で2020年までに、今世紀半ばの長期的な温室効果ガスの低排出型の発展のための戦略を提出することが招請されていること等から、2050年及びそれ以降の低炭素社会に向けた長期的なビジョンについて審議するため、中央環境審議会地球 環境部会の下に、長期低炭素ビジョン小委員会を設置するとしていた。

2.先行的・集中的に取り組む八つの国立公園の決定    
ーー第3回国立公園満喫プロジェクト有識者会議の結果発表

 7月25日、第3回国立公園満喫プロジェクト有識者会議の議論を踏まえ、環境省は、先行的・集中的に取り組む八つの国立公園を選定した。
 これらの地域においては今後、上質で快適な利用環境や多様なプログラムの整備などを集中的に実施していくこととなるとしている。

3.「残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約(POPs条約)に基づく国内実施計画(改定案)等」のパブリックコメントが7月14日から8月12日まで実施

 残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約(以下「POPs条約」という)では、その第7条において、各締約国に対して国内実施計画の作成及び実施に努めることを求めており、我が国はPOPs条約を平成14年8月30日に締結し、国内実施計画を作成、平成17年8月24日「地球環境保全に関する関係閣僚会議」において了承された。その後、新たにPOPs条約対象物質9物質群が発効したことを受け、平成24年8月に国内実施計画を改定した。
 今回は、平成25年4〜5月の第6回締約国会議において対象物質として追加が決定したヘキサブロモシクロドデカンの効力が発効したことを受け、関係省庁連絡会議において、「残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約に基づく国内実施計画(改定案)」を取りまとめるとともに、国内実施計画の実施状況を点検し「残留性 有機汚染物質に関するストックホルム条約に基づく国内実施計画の点検結果(案)」を取りまとめた。
 環境省はこの改定案について、7月14日から8月12 日までパブリックコメントを実施している。


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2016年8月

【パブリックコメント】亜鉛含有量並びにカドミウム及びその化合物に係る暫定排水基準の見直し案について(2016/8/4)

 “亜鉛含有量”並びに“カドミウム及びその化合物”に設定されている暫定排水基準が、それぞれ12月10日、11月30日で適用期限を迎えるため、新たな基準値について見直し案が作成されている。
 金属鉱業、電気めっき業、溶融めっき業(溶融亜鉛めっきを行うものに限る)、下水道業が今回の見直しの対象となっているが、いずれの基準値も据え置きとなっており、一般基準への移行、暫定基準値の強化はない。
 9月2日(金)まで、意見の募集を実施している。

〔環境省報道発表〕「亜鉛含有量並びにカドミウム及びその化合物に係る暫定排水基準の見直し案について」に対する意見の募集(パブリックコメント)について


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【中環審/循環型社会部会】廃棄物処理制度専門委員会(第4回)
(2016/8/2)

 本年度は、廃棄物処理法の見直し年度にあたり、5月より現行法規の課題点などが、中央環境審議会の廃棄物処理制度専門委員会で審議されてきた。
 これまでの委員会では、地方行政や事業者団体からのヒアリングを行い、年始に発覚した食品廃棄物の横流し問題など多くの課題・論点がこれまでに挙げられている。先日(8/2)実施された第4回委員会では、その論点整理が行われ、今後、年内を目途に、改正の方向性まとめた報告書が作成される予定となっている。
 結構なボリュームとなるが、委員会にて今後検討すべき論点として挙げられた項目の全文を掲載する。
 

II.廃棄物処理政策において今後検討すべき論点※第4回委員会 資料3より抜粋

 廃棄物処理政策においては、廃棄物の適正処理を更に徹底し、不適正処理の撲滅を図ることにより、生活環境の保全・公衆衛生の向上を図ることが重要な課題である。
 同時に、循環型社会の形成に向け、より一層の廃棄物の排出抑制(リデュース・リユース)、再生利用(リサイクル)等を進め、3Rが促進される社会システムを構築していくことが重要である。こうした観点から、今後検討すべき課題・論点は以下のとおり整理される。
 ※斜体の(括弧書き)部に、当該項目について御意見をいただいた委員、団体名を記載

1.廃棄物の適正処理の更なる推進

累次に渡る廃棄物処理法の改正により、不適正処理対策の充実が図られてきたところであるが、引き続き不適正処理事案が発生していることを踏まえ、廃棄物の適正処理の更なる推進のために必要な対応について検討を行う必要がある。
(1)廃棄物の不適正な取扱いの未然防止策の強化
ア 産業廃棄物の処理状況の透明性の向上
排出事業者責任を踏まえ、不適正処理の未然防止の観点から、産業廃棄物処理業者が情報提供等により処理状況をより透明化し、排出事業者が当該情報を確認することとする等、排出事業者による処理状況の確認をより充実させるために必要な措置を検討するべきではないか。(日本建設業連合会)

イ マニフェストの活用
電子マニフェストによる不正防止のためのシステムの導入等、マニフェスト制度の適切な運用を徹底するために必要な措置を検討するべきではないか。
廃棄物処理システムの透明化に資する電子マニフェストについて、そのシステムの改善及び一部義務化も含む一層の普及拡大のために必要な措置を検討するべきではないか。
(愛知県、全国産業廃棄物連合会、日本経済団体連合会)

ウ 廃棄物を排出する事業者の責任の徹底
排出事業者の責任において主体的に行うべき適正な処理業者の選定や処理料金の確認・支払い等の根幹的業務が自治体の規制権限の及ばない第三者に委ねられることにより、排出事業者としての意識が希薄化すること等が懸念されており、これらの問題等について自治体や事業者に周知徹底すべきではないか。
排出事業者の責任を徹底する観点から、その内容をはじめ、廃棄物処理に関する法的知識等を事業者等に周知するために必要な対応を検討するべきではないか。
廃棄物の適正処理を確保するために、排出事業者の廃棄物処理業者に対する不当に低い処理費での委託を防ぐ等の必要な対応を検討するべきではないか。
(愛知県、全国産業廃棄物連合会、全国清掃事業連合会、全国都市清掃会議、辰巳委員、日本建設業連合会)

(2)廃棄物の不適正な取扱いに対する対応の強化
廃棄物処理業許可を取り消された者についても改善命令の対象とする等、廃棄物処理業許可を取り消された者に係る廃棄物の適正な処理の確保のために必要な措置を検討するべきではないか。
(愛知県)

(3)廃棄物処理における有害物質管理の在り方
残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約の規制対象物質等をはじめとする有害物質を含む廃棄物の処理の在り方について、廃棄物データシート(WDS)の発行の委託基準化や、処理基準及び特別管理廃棄物の指定対象の見直しを含めて検討するべきではないか。(全国産業廃棄物連合会、中杉委員)

(4)その他
市町村において処理が困難な廃棄物や建築物の解体時における残置物等について、製造事業者等による協力や関係事業者等との連携を図りつつ、市町村の処理責任のもとで適正・円滑な処理を確保するための必要な対応を検討すべきではないか。
生活環境保全上の支障を防止し、廃棄物の適正な処理を推進する観点から、廃棄物処理施設設置許可を必要とする施設の範囲について検討するべきではないか。
(大塚委員長、全国産業廃棄物連合会、全国清掃事業連合会、全国都市清掃会議、田崎委員、日本環境保全協会、日本建設業連合会)

2.健全な資源循環の推進

G7富山環境大臣会合において資源効率性の向上が国際合意されるなど、国内外での資源循環・3Rを更に推進することが求められており、その際には、適正かつ健全な形で資源循環が行われることが重要である。また、優良な循環産業を更に育成していくことも重要であり、こうした課題への対応を検討する必要がある。

(1)廃棄物等の越境移動の適正化に向けた取組
ア バーゼル法との「すきま」の解消
使用済電気電子機器をはじめ、有害特性を有する使用済物品の国内管理については、明確に廃棄物であると断定できる場合を除いては、廃棄物処理法と特定有害廃棄物等の輸出入等の規制に関する法律(平成4年法律第108号。以下「バーゼル法」という。)との「すきま」となっており、いわゆる不用品回収業者による回収やスクラップヤードにおける不適正な取扱いに対する取締りの実効性が確保できておらず、また、それらの輸出を通じて海外でも環境汚染を生じさせているおそれがあることから、そのような使用済物品の性状に応じて、その管理を適正化するための仕組みの在り方を検討することを通じて、「すきま」を解消すべきではないか。
(東京都、廃棄物等の越境移動等の適正化に関する検討会)

イ バーゼル法との二重手続の改善等
事業者負担を軽減するため、輸出に際して廃棄物処理法に基づく手続の要否を迅速に判断することができるようにするとともに、廃棄物処理法に基づく輸出確認とバーゼル法に基づく輸出確認との間で重複が生じていることを踏まえ、両法に基づく審査内容及び手続の重複を見直すことなどによって輸出手続の迅速化を図るべきではないか。
(廃棄物等の越境移動等の適正化に関する検討会)

(2)優良な循環産業の更なる育成
ア 優良産廃処理業者認定制度の見直し
現行の優良産廃処理業者認定制度について、廃棄物処理法の目的に留意しつつ、信頼性の向上や産業廃棄物処理事業者全体の底上げを図る観点から見直しを行うべきではないか。それに合わせて優良産廃処理業者認定制度を受けた事業者が排出事業者により選択されるようにするための措置について検討を行うべきではないか。
(新熊委員、全国産業廃棄物連合会、東京都、日本経済団体連合会)

イ 廃棄物処理に関する優良な人材の育成
廃棄物処理に関する優良な人材育成に向けた取組をより推進するために必要な措置について対応を行うべきではないか。(全国産業廃棄物連合会)

ウ 廃棄物処理業者の取引条件の改善
排出事業者の責任において主体的に行うべき適正な処理業者の選定や処理料金の確認・支払い等の根幹的業務が自治体の規制権限の及ばない第三者に委ねられることにより、排出事業者としての意識が希薄化すること等が懸念されており、これらの問題等について自治体や事業者に周知徹底すべきではないか。(再掲)
廃棄物の適正処理を確保するために、排出事業者の廃棄物処理業者に対する不当に低い処理費での委託を防ぐ等の必要な対応を検討するべきではないか。(再掲)

(3)廃棄物等の健全な再生利用・排出抑制等の推進に向けた取組
使用済電気電子機器をはじめ、有害特性を有する使用済物品が、いわゆる不用品回収業者により回収された上、スクラップヤードにおいて不適正に取り扱われることにより、人の健康又は生活環境に係る影響が生ずるとともに、適正なリサイクルが空洞化するおそれがあることから、そのような使用済物品の性状に応じて、その管理を適正化するための仕組みの在り方を検討すべきではないか。
廃棄物の再生利用等を推進するため、個別の物ごとに、現行の再生利用指定制度、再生利用認定制度及び広域認定制度等の活用も含め、必要な方策の検討を行うべきではないか。
このほか、資源効率性の向上を図るため、廃棄物の排出抑制、再生利用等による減量化を一層推進するために必要な方策の検討を行うべきではないか。
(新熊委員、全国産業廃棄物連合会、田崎委員、東京都、日本建設業連合会、廃棄物等の越境移動等の適正化に関する検討会)

3.その他

(1)廃棄物処理分野における地球温暖化対策の強化
地球温暖化対策の取組全般との連携も視野に入れつつ、地球温暖化対策に資する廃棄物のリサイクルや廃棄物処理施設における熱利用、廃棄物発電の導入・高度化を更に推進するための方策について検討を行うべきではないか。
(東京都)

(2)廃棄物処理法に基づく各種規制措置等の見直し
企業経営の効率化の観点から行われる分社化等により、これまで行ってきた「自ら処理」ができなくなっていること等を踏まえ、「自ら処理」を行う親子会社間における排出事業者責任の共有及び「自ら処理」を行う親子会社内外の廃棄物について明確化できるかの検討も含め、必要な方策の検討を行うべきではないか。
電子申請の活用や許可申請書類の様式の統一を始めとして、許可申請等の負担軽減や合理化について検討を行うべきではないか。
経営の大規模化等により産業廃棄物処理業者の資本構成等が複雑化している等の状況の変化を踏まえつつ、実態の把握を行い、廃棄物処理法に従った適正な業の遂行を期待し得ない者の排除及び廃棄物の適正処理の確保を当然の前提とした上で、産業廃棄物処理業者に係る欠格要件の見直しについて検討すべきではないか。
(全国産業廃棄物連合会、田崎委員、日本経済団体連合会、日本建設業連合会)

(3)地方公共団体の運用
廃棄物の効率的な処理の推進及び廃棄物処理施設の確保という観点から、地方公共団体による流入規制や実質的な住民同意の要求を改善するために必要な対応について検討を行うべきではないか。
廃棄物の品目に係る判断等、廃棄物処理法の運用が地方公共団体ごとに異なる
現状を改善するために必要な対応について検討を行うべきではないか。
(全国産業廃棄物連合会、日本経済団体連合会)

〔環境省報道発表 H28.7.22〕中央環境審議会循環型社会部会廃棄物処理制度専門委員会(第4回)の開催について


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【NO.50】7月5日に経済産業省の長期地球温暖化対策プラットフォーム第一回会合が開催 他3本
 『機関誌:環境管理2016年8月号 シリーズ連載|先読み!環境法』より

 2016年8月号の『環境管理(機関誌)』では、下記の4テーマについて、最新動向を解説している。各テーマの概要について紹介する。

1.7月5日に経済産業省の長期地球温暖化対策プラットフォーム第1回会合が開催

 経済産業省は、2030年以降の長期の温室効果ガス削減に向けた対策の検討のため、産官学からなる長期地球温暖化対策プラットフォームを7月5日に開催した。経済産業省の報道発表資料により、その概要などを紹介する。

2.廃棄物処理制度専門委員会のスケジュールと予想される論点

 廃棄物処理法の施行状況について検討を行う廃棄物処理制度専門委員会が本年2月24日の循環型社会部会において設置されることが決まり、その後、5月19 日(第1回)、6月15日(第2回)、6月30日(第3回)が開催されている。
 ところで、6月2日に開催された循環型社会部会(第13 回)に「廃棄物処理制度専門委員会の今後の進め方」が資料として出されている。
 そこで、この資料と6月30日に開催された専門委員会に日本経団連からだされた資料の一部を紹介する。
  なお、本専門委員会の設置の趣旨などを本誌6月号の「先読み!環境法」で紹介した。

3.底層溶存酸素量を水質汚濁に係る生活環境項目環境基準に追加

 水質汚濁に係る環境基準は、公共用水域の水質汚濁に係るものとして、人の健康保護に関する環境基準(現在27項目)と生活環境保全に関する環境基準が、そして地下水の水質汚濁に係る環境基準(28項目)が設けられている。
 この生活環境保全に関する環境基準は、27項目の健康保護基準のように全公共用水域で一律ではなく、河川、湖沼及び海域別にそれぞれ数種類の水域類型を設け、それぞれの水域類型ごとに水素イオン濃度(pH)、河川は生物化学的酸素要求量(BOD)・湖沼と海域は化学的酸素要求量(COD)等数項目についての基準が設定されている。そして各公共用水域ごとに水域類型を指定し、それぞれの水域類型ごとに設定されている数項目の基準が達成すべき環境基準となっている。
 ここで生活環境とは環境基本法第2条委第3項で規定するものをいう、とし、そこでは「生活環境(人の生活に密接な関係のある財産並びに人の生活に密接な関係のある動植物及びその生育環境を含む)」と定義されている。

4.5月25日付中環審答申「水質に係る化学的酸素要求量、窒素含有量及びりん含有量の総量規制基準の設定方法について」

 平成28年5月25日(水)に開催された中央環境審議会水環境部会(第41回)において、「水質に係る化学的酸素要求量、窒素含有量及びりん含有量の総量規制基準の設定方法について(報告)」が取りまとめられ、5月26日付で中央環境審議会会長から環境大臣へ答申された。
 この答申を踏まえ、総量規制基準の範囲に係る告示改正が行われる。その次は総量削減基本方針の策定(環境大臣)そして総量削減計画の策定(関係都道府県知事)へと進むことになる。


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2016年7月

【パブリックコメント】「水銀等による環境の汚染の防止に関する計画(案)」について
(2016/7/21)

 「水銀等による環境の汚染の防止に関する計画」の案が、環境省のホームページ上で公開されパブリックコメント(意見募集は8/22まで)にかかっている。
 本計画は、昨年公布された“水銀による環境の汚染の防止に関する法律”に基づき、水銀等による環境の汚染の防止に関する対策を総合的かつ計画的に推進し、あわせて水俣条約の的確かつ円滑な実施を確保を目的として策定することとなっている。
 水俣条約で規定された措置は、我が国では下記の法令により実施されることになっており、本計画は、多岐の法令にまたがる措置について簡潔にまとめられており、“水俣条約”の受諾により、日本の水銀規制が今後どう変わるのか全容を把握するうえで非常に参考となる。

〔水俣条約の規定とそれを担保するための国内法令〕※計画案より本編集部作成

水俣条約の規定
それを担保する法令
水銀の採掘に関する措置(条約第3条(水銀の供給源及び貿易)関連) 水銀環境汚染防止法、鉱業法
水銀の輸出入に関する措置(同) 外為法
水銀添加製品の製造、輸出入に関する措置(条約第4条(水銀添加製品)関連) 水銀環境汚染防止法、外為法
歯科用アマルガムに関する措置(同) 歯科口腔保健の推進に関する法律、健康保険法、国民健康保険法、国家公務員共済組合法、地方公務員等共済組合法、高齢者の医療の確保に関する法律
製造工程における水銀等の使用並びに水銀等を使用する方法による金の採取(零細及び小規模な金の採掘を含む)に関する措置(条約第5条(水銀又は水銀化合物を使用する製造工程)、条約第7条(零細及び小規模な金の採掘)関連) 水銀環境汚染防止法
排出に関する措置(条約第8条(排出)関連) 大気汚染防止法
放出に関する措置(条約第9条(放出)関連) 水質汚濁防止法
水銀廃棄物以外の水銀等の環境上適正な暫定的保管に関する措置(条約第10条(水銀廃棄物以外の水銀の環境上適正な暫定的保管)関連) 水銀環境汚染防止法
水銀廃棄物に関する措置(条約第11条(水銀廃棄物)関連) 廃棄物処理法、特定有害廃棄物等の輸出入等の規制に関する法律、水銀環境汚染防止法、鉱山保安法
汚染された場所に関する措置(条約第12条(汚染された場所)関連) 土壌汚染対策法、水質汚濁防止法、鉱山保安法


〔環境省報道発表(H28.7.21)〕
 「水銀等による環境の汚染の防止に関する計画(案)」に関する意見募集について

〔環境省〕水銀に関する水俣条約の概要


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【NO.49】パリ協定批准に向けて——5月成立の改正地球温暖化対策法による国民運動の強化を出発点としてエネルギー政策から脱炭素化に向け社会構造のパラダイム転換を構想するアクション50-80 他1本
 『機関誌:環境管理2016年7月号 シリーズ連載|先読み!環境法』より

 2016年7月号の『環境管理(機関誌)』では、下記の2テーマについて、最新動向を解説している。各テーマの概要について紹介する。

1.パリ協定批准に向けて
――5月成立の改正地球温暖化対策法による国民運動の強化を出発点としてエネルギー政 策から脱炭素化に向け社会構造のパラダイム転換を構想するアクション50-80

 環境省は平成28年3月29日、「パリ協定から始めるアクション50-80~地球の未来のための11の取組~について」を公表した。  このアクション50-80は、2030年度までに温室効果ガス排出量を26%削減するとの中期目標の達成に向けて、また2050年80%削減の長期目標を目指し、今から具体的なアクションを起こすことが必要であるため、中長期の時間軸も念頭に、今後、環境省が進める取組の全体像を「パリ協定から始めるアクション50-80~地球の未 来のための11の取組~」として示すものとしている。
 その背景として、昨年のパリ協定の採択を受け、その実施に向けて、世界は新たなスタートを切ったこと。我が国は、温室効果ガス排出量を2030年度に2013年度比で26%削減(2005年度比で25.4%削減)するとの中期目標の達成に向けて、また、2050年に80%削減するとの長期目標を目指し、今から具体的なアクションを起こすことが必要(下線は筆者、以下同じ)であることを挙げている。こうした観点から、今国会で成立した地球温暖化対策推進法の改正で位置付けた国民運動の強化等を出発点として、社会構造(注)のイノベーションを目指し、環境省が進める取組の全体像を示すこととした、としている。
(注)経済・産業構造の変革は含まないのか? 

2.パブリックコメントが実施された「水銀大気排出抑制対策について(第一次報告書)」
――地球規模での水銀汚染の最小化を図る水銀排出基準

 平成27年6月19日に公布された大気汚染防止法の一部を改正する法律(本誌平成27年4月号及び5月号の「先読み! 環境法」で紹介)は、水銀に関する水俣条約(「水俣条約」)の 履行のため、①水銀排出者に対する排出基準の遵守、水銀濃度の測定等を義務付けるとともに、②水銀排出施設以外で水銀等の排出量が相当程度多い施設であって、その排出を抑制することが適当である施設を要 排出抑制施設と位置付け、自主的取組を求めていく仕組み等を規定した。
 具体的な排出基準等を検討するため、平成27年12月18日に中央環境審議会に「水銀に関する水俣条約を踏まえた水銀大気排出対策の実施について」が諮問され、平成28年1月より、中央環境審議会大気・騒音振動部会に設置された大気排出基準等専門委員会において、水銀排出施設の種類や規模、排出基準、要排出抑制施設の種類、排ガス中の水銀の測定方法について検討が行われ、平成28年4月19日に開催された同専門委員会(第4回)において、「水銀大気排出抑制対策について(第一次報告書案)」がとりまとめられ、パブリックコメントが実施された。そして6月9日の大気・騒音振動部会(第11回)に報告され、決定された。次は省令等を作成する段階に入ることになろう。
 なお、要排出抑制施設における自主的取組の状況の把握・評価の在り方については、第二次報告書として別途とりまとめる予定としている。


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