2019年6月

【中環審/地球環境部会産業構造審議会製造産業分科会化学物質政策小委員会フロン類等対策WG・中央環境審議会地球環境部会フロン類対策小委員会 第9回合同会議 報告
(2019/6/26)

『フロン排出抑制法』の改正に向けて関連する法令等の整備が検討される

 6月26日に、フロン類対策WG(産業構造審議会(経済産業省))とフロン類対策小委員会(中央環境審議会(環境省))の合同会議が開催され、フロン排出抑制法の改正に向けて関連する法令等の整備に向けた検討が行われた。

委員会議事概要
 日時:令和元年6月26日(水) / 於:TKP赤坂駅カンファレンスセンター ホール13A(東京都港区赤坂2丁目14-27)

(概要)
 フロン類の使用の合理化及び管理の適正化に関する法律(フロン排出抑制法)の一部を改正する法律(令和元年法律第25号)が令和元年6月5日に公布され、一部の規定を除き公布の日から1年以内(令和2年4月1日を予定)に施行されることを受けて、施行に向けて関連する法令等の整備に向けて検討を行なった。改正法では、ユーザーがフロン回収を行なわない違反に対する直罰制の導入、廃棄物・リサイクル業者等へのフロン回収済み証明の交付の義務付け、都道府県による解体現場への立入検査等の対象範囲の拡大、解体業者等による機器の有無の確認記録の保存の義務付け等が規定され、廃棄時のフロン回収率向上のため、関係者が相互に確認・連携し、ユーザーによる機器廃棄時のフロン回収が確実に行なわれる仕組みを構築することで2020年度回収率50%(2030年度70%)の達成を目指すものである。本合同会議では、整備が予定されている関係法令等について、事務局から説明が実施された。
 また、報告書「フロン類の廃棄時回収率向上に向けた対策の方向性について」において、一台あたりの回収率を向上するために、継続して調査検討が必要とされた要因に関して、有識者及び関連する業界からなるワーキンググループにおいて検討を行い、必要に応じて現地調査、実証実験等を行うことが報告された。

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【経済産業省】産業構造審議会製造産業分科会化学物質政策小委員会フロン類等対策WG及び中央環境審議会地球環境部会フロン類等対策小委員会第9回合同会議の開催について


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【NO.84】G20に向けたパリ協定長期戦略案とプラスチック資源循環戦略の中環審答申
     -脱炭素・脱プラスチックは将来世代が享受の主体となるべき法益
 他2本
 『機関誌:環境管理2019年6月号 シリーズ連載|先読み!環境法』より

 2019年6月号の『環境管理(機関誌)』では、下記の3テーマについて、最新動向を解説している。各テーマの概要について紹介する。

1.G20に向けたパリ協定長期戦略案とプラスチック資源循環戦略の中環審答申
  ――脱炭素・脱プラスチックは将来世代が享受の主体となるべき法益

 G20が、今年の6月18日、19日の両日、大阪で開催される。環境問題については、喫緊の課題となっている地球温暖化と廃プラスチックへの取組が取り上げられることになろう。日本は、議長国としての姿勢を示す必要があることから、それぞれの戦略をとりまとめた。【全編内 ヘ続く】

2.パリ協定に基づく成長戦略としての長期戦略(仮称)(案)

 4月23日の第49回中環審地球環境部会・産構審産業技術環境分科会地球環境小委員会の合同会合では、「パリ協定に基づく成長戦略としての長期戦略(仮称)(案)」(資料4)とともに「パリ協定長期戦略案のポイント」として概要版(資料3-1)と詳細版(資料3-2)の2種類の概要が提示されている。資料3-1の概要のほうがメリハリのきいた簡潔なものとなっているので、それを紹介する。【全編内 ヘ続く】

3.プラスチック資源循環戦略に関する中央環境審議会の答申(2019年3月26日)

 昨2018年11月の第4回プラスチック資源循環戦略小委員会でまとまった「プラスチック資源循環戦略(案)」については、本誌2018年12月号の「先読み!環境法」で、本文の重要部分を紹介したので、ここでは3月26日の答申の概要を紹介する。
 なお、廃プラスチックへの取組は、石油由来のプラスチックが自然分解しないので、マイクロプラスチックによる海洋汚染で海洋生態系に深刻な影響を及ぼすこと、輸出による途上国での処理で環境汚染を引き起こす問題で、その使用の削減と天然素材への転換が求められていている。それも将来世代が享受できる法益の観点から行われる必要があろう。
 ごみの輸出処理が常態化し、資源として国際市場が 形成されている一方、環境汚染を引き起こし、天然素 材への転換と天然資源使用の抑制という、大量消費・大量廃棄の止揚が地球規模の時代を迎えている。日本は「3R推進」の枠組みの延長で対応していて、経済社会構造のパラダイムシフトが遅れている。【全編内 ヘ続く】


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