2018年12月

【NO.78】プラスチック資源循環戦略(案)が11月13日の第4回プラスチック資源循環戦
       略小委員会で了承
--海洋プラスチックごみの汚染防止とプラスチック廃棄物の国内資源循環化の徹底 他1本
 『機関誌:環境管理2018年12月号 シリーズ連載|先読み!環境法』より

 2018年12月号の『環境管理(機関誌)』では、下記の2テーマについて、最新動向を解説している。各テーマの概要について紹介する。

1.都プラスチック資源循環戦略(案)が10月19日の第3回プラスチック資源循環戦略小委員会に提示
  ――海洋プラスチックごみの汚染防止とプラスチック廃棄物の国内資源循環化の徹底

 本年6月上旬にカナダで開催されたG7では、日本は米国とともに「海洋プラスチック憲章」の署名を見送ったが、第196回国会の会期末の6月14日に「美しく豊かな自然を保護するための海岸における良好な景観及び環境の保全に係る海岸漂着物等の処理の推進等に関する法律の一部を改正する法律」(衆議院環境委員長提案の議員立法)が緊急に成立した。その内容は、マイクロプラスチック対策として、①海洋中の「漂流ごみ等」を海岸漂着物等に追加して海岸漂着物対策推進の対象に含めたこと、②マイクロプラスチック対策の基本理念を定め、事業者の努力義務としてマイクロプラスチックの使用と廃プラスチックの排出の抑制を求めるものであった(内容は本誌8月号で、G20プラスチック海洋憲章の概要も紹介)。
 続いて、中環審循環社会部会に設置されたプラスチック資源戦略小委員会の第1回が8月17日に開催され、平成30年度中に結論を得るべく検討を進めるとされた(本誌10月号で紹介)。その第4回が11月13日に開催され、「プラスチック資源戦略(案)」が了承された。今後、パブリックコメントが行われるとのこと。
 日本は来年のG20の議長国となることから、この問題に対する日本の取組を示すためと思われる。パリ協定長期成長戦略懇談会も同じ狙いがあろう(本誌10月号で紹介)。
 なお今年のG20は11月30日からブエノスアイレスで、パリ協定COP24は12月3日からポーランド(カトヴィツェ)で、それぞれ開催される。【全編内 ヘ続く】

2.IPCC(気候変動政府間パネル)が「1.5℃特別報告書」を公表
  ――温暖化の進行は予想より早く、対策は2℃から1.5℃目標に

 10月7日付環境省報道発表資料によれば、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第48回総会が、10月1日から6日にかけて仁川(韓国)で開催され、IPCC1.5℃特別報告書の政策決定者向け要約(SPM)が承認され、報告書本編が受諾された。【全編内 ヘ続く】


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