2020年1月

【中環審/大気・騒音振動部会】綿飛散防止小委員会(第8回)
(2020/01/09)

【中環審/大気・騒音振動部会】綿飛散防止小委員会(第8回)

 1月9日に、中央環境審議会 大気・騒音振動部会 石綿飛散防止小委員会(第8回)が開催され、「今後の石綿飛散防止の在り方について」及び「今後の技術的事項の検討について」の議論が行われた。

委員会議事概要
 日時:令和2年1月9日(木) / 於:環境省 第1会議室(東京都千代田区霞ヶ関1-2-2)

(概要)
 平成30年8月29日付け「今後の石綿の飛散防止について(諮問)」を受け設置された石綿飛散防止小委員会の第8回委員会では、令和元年11月14日から令和元年12月13日の機関に実施された「今後の石綿飛散防止の在り方について(答申案)」意見募集の結果の報告及び答申案の取り纏め、今後の技術的事項の検討について議論された。意見募集では、494件の意見が提出され、「意見に対する考え方」について一部修文の提案がされた。また、答申案についても、「第三者による事前調査」について「公正、正確な」調査に関する記述が、「大気濃度測定の制度化」について日程感が伝わる記述が、委員から求められた。これらの修文については大塚委員長に一任され修文後に公表されることになった。また、今後の技術的事項については、小委員会とは別に検討の場を設け、結果は、マニュアル等で明示していくこととなった。

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【環境省】中央環境審議会 大気・騒音振動部会 石綿飛散防止小委員会(第8回)の開催について

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【NO.91】「今後の石綿飛散防止の在り方について(答申案)」のパブコメの実施(12月3日まで)――答申を踏まえて2020年の通常国会に大気汚染防止法の一部改正案提出へ 他1本
 『機関誌:環境管理2020年1月号 シリーズ連載|先読み!環境法』より

 2020年1月号の『環境管理(機関誌)』では、下記の2テーマについて、最新動向を解説している。各テーマの概要について紹介する。

1.「今後の化学物質対策の在り方について(答申案)」のパブコメの実施(12月3日まで)――答申を踏まえて2020年の通常国会に大気汚染防止法の一部改正案提出へ

 2019年11月14日の第7回石綿飛散防止小委員会で「今後の石綿飛散防止の在り方について(答申案)」がまとまり、11月14日から12月13日までパブコメが行われた。答申を踏まえて本年1月末召集の通常国会に大気汚染防止法の改正案が提出されることになる。
 答申案では、前回(2014(平成26)年施行)の石綿飛散防止に係る大防法改正から5年経過後の見直し検討規定とともに、2016(平成28)年5月の総務省の行政監視・監察でアスベスト対策について勧告が出されたことを挙げ、2018(平成30)年8月に環境大臣から「今後の石綿飛散防止の在り方について」諮問されたと説明している。なお、前回の法改正のもととなった2013(平成25)年の中央環境審議会中間答申では、引き続き検討を求める四つの事項を挙げていた。【全編内 ヘ続く】
注:すでに、本誌2019年10月号の「先読み!環境法」で、同年9月2日の中央環境審議会大気・振動部会石綿飛散防止小委員会(第6回)でまとまった「今後の石綿飛散防止の在り方の方向性」を紹介したが、小委員会はさらに検討を進め答申案を取りまとめた。

2.建材含有石綿は建築物解体に伴う危険物(石綿)処理

 石綿は静かな時限爆弾と呼ばれている。石綿にばく露したあと、長期間を経て突然中皮腫、肺がん等を発症し、短期間で多くは死に至る極めて危険な物質である。
 日本では、1970年から90年にかけて年間約30万tという大量の石綿が輸入され、これらの石綿のうち8割以上が建材に使用されたといわれている(「アスベスト(石綿)は どのくらいの量が使われてきたのか」独立行政法人 環境再生機構の ホームページ「アスベスト(石綿)健康被害の救済」より)
 石綿は、当初ILO・WHOの勧告等から職業がん・中皮腫が問題視されてきた。しかし、1995年の阪神淡路大震災の倒壊建築物の処理から環境中への石綿飛散が問題となり、1996年に大気汚染防止法に石綿飛散防止規制が特定粉じん(石綿)施設の排出規制の隣に設けられ、環境中の石綿ばく露による石綿健康被害救済法も制定された。つまり、石綿含有建材使用建物の解体現場処理を大防法の環境中への石綿飛散防止規制(労衛法の石綿則もかぶる)で対応した。【全編内 ヘ続く】


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