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環境管理バックナンバー 2011年 11月号
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2011年11月号 特集:循環型社会と資源リサイクル 最新動向
<特集>
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循環型社会,国内の動きと海外展開
環境省 廃棄物・リサイクル対策部 ▼概要文表示 -
資源の採取や廃棄に伴う環境への負荷を最小にする「循環型社会」を形成するため,平成12年に循環型社会形成推進基本法(平成12 年法律第110 号。以下「循環基本法」という。)が制定され,これに基づき循環型社会形成推進基本計画(以下「循環基本計画」)が策定されている。循環基本計画においては,着実な実行を確保するため,毎年中央環境審議会において集中的な審議を行い,結果を政府に報告している。平成22年度点検結果では,循環型社会への進捗を評価する指標の値が着実に向上し,循環型社会へ向け順調に進捗しているといえる。しかし,世界金融危機の影響や先の東日本大震災の影響を注視する必要がある。また我が国静脈産業の海外展開に関しては,先進的な廃棄物処理・リサイクル技術をこれら技術の導入を支える廃棄物処理・リサイクル制度と一体的にパッケージとして海外展開することにより,世界規模で環境負荷を低減するとともに,日本経済の活性化にも貢献することを目的とし,平成23年度より「日系静脈産業メジャーの育成・海外展開促進事業」を開始している。
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リサイクルによるレアメタル確保に向けて
春日井利宜 経済産業省産業技術環境局リサイクル推進課リサイクル二係長 ▼概要文表示 -
レアメタルは,自動車,IT製品等の製造に不可欠な素材であり,その安定供給は,我が国製造業の維持・強化の観点から極めて重要である。一方,レアメタルを取り巻く環境には不安定な要素も多く,国際的な需給の逼迫や国際価格の高騰・高止まりを経験する等,我が国のレアメタルの供給確保を巡る環境は激変しており,中長期的なレアメタルの安定供給対策に向けた対策の検討が急務となっている。本稿では「レアメタル確保戦略」の柱の一つであるレアメタルにおける「リサイクルの推進」について,現状と課題,そして現在の取組状況について紹介する。
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下水道におけるリン資源化について
岩崎宏和 国土交通省水管理・国土保全局下水道部下水道企画課課長補佐 ▼概要文表示 -
下水道には,輸入量の約1割に相当するリンが流入しており,その資源化の推進が期待されている。技術開発の結果,下水道におけるリン資源化技術として,MAP法,HAP法,灰アルカリ抽出法等が実用化されている。国土交通省では,地方自治体がリン資源化事業の実施について検討するための一助として,「下水道におけるリン資源化の手引き」を平成22年に取りまとめる等の取り組みを行ってきている。本稿では,下水道におけるリン資源化の可能性と技術の概要,国土交通省や地方自治体の取り組みについて紹介する。
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水銀条約とこれからの水銀リサイクル
鮎田文夫 野村興産株式会社 ▼概要文表示 -
水銀条約締結に向け,2010年6月に第1回目の政府間交渉委員会が始まり,2011年に2回,その後2回の交渉委員会を経て,2013年には条約が締結される見込みである。交渉委員会の主なテーマは,水銀の供給削減,水銀の意図的な使用削減,水銀の環境中への排出削減である。野村興産は国内唯一の水銀リサイクル業者として,1973年の操業以来水銀含有廃棄物リサイクルシステムの確立に力を注いできた。条約締結後は,水銀輸出停止に伴い回収水銀=余剰水銀となることが予想されるが,これらの長期安定保管技術の開発にも力を注ぎ始めている。
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廃プラスチックはどのように処理すべきか?―「廃プラスチックの処理方法を考える研究会」の中間報告について
稲葉 敦 工学院大学工学部環境エネルギー化学科 ▼概要文表示 -
「プラスチックごみの処理を考える研究会」は,2009年6月からプラスチック関連の企業・団体のメンバーを核として,家庭ごみの処理の現状の調査,収集・処理費用とCO2排出削減量の分析等を行い,容器包装プラスチックの処理のあり方について議論を重ねて来た。この8月に,「ペットボトルと白色トレイは,既に存在する分別収集による材料リサイクルを推進すべきであるが,その他の混合プラスチック廃棄物は,分別収集が可能でケミカルリサイクルや固形燃料として経済的に利用できる場合以外は,ごみ発電に使う方がCO2排出削減の観点からも適切ではないか」とする中間報告をまとめた。本稿ではその概略を紹介する。
<シリーズ>
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【新・環境法シリーズ3】循環型社会の法戦略―環境イノベーションを誘導する法政策
勢一智子 西南学院大学法学部教授 ▼概要文表示 -
環境資源は,有限である。持続可能な社会の実現には,限りある資源を有効に活用すること,すなわち資源生産性を高めることが必須である。「循環型社会」の構築に向けた環境法政策においては,資源効率性の向上を図るため,社会経済活動に対して,経済性や情報など多様なインセンティブを付与して誘導する手法が展開されている。そのもとでは,法政策が社会における多角的なイノベーションを促進することに主眼がおかれる。本稿では,そのような社会誘導を意図する循環型社会の法戦略につき,特色と機能条件を検討する。
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【実践マテリアルフローコスト会計74】完成品の高い既存商品のロスをMFCAで徹底追及
新帯哲哉 株式会社生方製作所バリューセンターアウトソーシング主担当 ▼概要文表示 -
生方製作所(株)は,エアコンのコンプレッサー内部に取付けられ,温度や電流の異常からモーターを保護する安全スイッチ(インターナルモータープロテクター)の世界トップメーカー。製品シリーズの中にあって販売開始から10年以上経っている最量産機種の製造工程を,サプライチェーン企業とともに,マテリアルフローコスト会計(MFCA)やライフサイクルアセスメント(LCA)の手法を用いた改善活動の対象として選定し,部品製造における資源効率,エネルギー効率,工数削減等の改善項目を定量化,見える化することによって原価低減を図ることができた。「サプライチェーン省資源化連携推進事業(SC事業)」で取り組んだ成果と課題について報告する。