環境管理バックナンバー カテゴリ:リスクマネジメント

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<特集1>高潮浸水想定および洪水ハザードマップ
本誌編集部
▼概要文表示2018年5月号
 東日本大震災のあとで宮城や岩手の自治体を訪問して ヒアリングをした。住民の避難や地域の復旧・復興に行政 は必死で支援していたが、企業に関する支援を尋ねると「えー?!」と声をあげ、市民対策で手がいっぱいなので企業は自力で対応してもらわざるを得ない、との返事がほとんどだった。
 東京都によると、超大型の台風が上陸すると東京23 区の3割以上が浸水し、最大10m以上の浸水が想定さ れている。自然災害は地域住民のみならず企業にとって 大変な事態である。がけ崩れによる道路封鎖や避難指示で社員も出社できない、物流もストップ、停電になればほとんどの工場は即、操業停止である。地震、噴火、洪水 や津波、水害対策など含め管轄自治体から最新情報を 入手して事業継続計画BCPなど事前準備をすることが必要である。
 
<特集1>九州北部豪雨時の北野平野の土砂被害と地理
黒木 貴一(福岡教育大学 教授)
▼概要文表示2018年5月号
 2017 年7 月九州北部豪雨では、筑後川流域北部の山地・丘陵で斜面崩壊や土石流が生じ、下流の氾濫原で土砂堆積を伴う氾濫被害が生じた。人の一生かそれ以上の長さの再来周期をもつ自然現象に対し、家屋・施設等ではなく、より広い空間で現象を説明する地理の立場から調査・分析を行った。正射空中写真による土地被覆分類では氾濫原の土砂堆積範囲を、地表踏査では流向や土砂層相等を知り、今回の氾濫による土砂堆積は決して特異な現象ではなく、今日まで繰り返されてきた平野形成の一時間断面に過ぎないことを確認した。今後、地理では現在形成中の地形とその形成過程を詳しく読み解き、ハザードマップ等作成への新たな視点を見出し、減災を視野に成果の情報発信を継続することが期待される。
<特集1>高度気象プロダクト作成によるイノベーション創出
清水 慎吾(国立研究開発法人 防災科学技術研究所 主任研究員)
▼概要文表示2018年5月号
 全国主要都市の降水量を実時間で推定する国土交通省高性能レーダ雨量計ネットワーク(通称、XRAIN:eXtended RAdar Information Network)は、河川、水資源管理といった公共分野で広く活用されているが、地上雨量以外のデータの利活用は進んでいない。XRAINの営利目的の使用が可能となれば、XRAINによって得られる風や降水粒子種別等の高度気象情報は様々な民間ニーズとマッチし、その社会的インパクトは大きい。本稿では、①防災科学技術研究所が開発した高度気象プロダクトの紹介と、②高度気象プロダクトへの民間ニーズ調査結果を報告する。
<特別寄稿>わが国が目指すべき「リスク評価」のあり方――リスク受容を前提にした新たな評価法の開発に向けて
中西 準子(国立研究開発法人 産業技術総合研究所 名誉フェロー)
▼概要文表示2017年7月号

 化学物質や食品に対して広く使われているリスク評価・管理は、基本的にゼロリスクを目標としたもので、本当の意味のリスク評価から外れている。わが国の行政は、現実にはあり得ないゼロリスクを目標にしてきたために、どうしても公衆に一定のリスクを受容して貰わなければならない場合に、破綻してしまう。福島第一原子力発電所の事故後の除染の遅れなどは、この欠点が露呈した結果である。今後、リスク管理についてのゼロリスク指向を根本的に変えない限り、新規技術の開発に決定的に遅れをとるであろう。

<特集>北海道におけるBCP策定率向上のための アクションプラン
児嶋 秀平(経済産業省 北海道経済産業局長)/酒井 哲也(経済産業省 北海道経済産業局 産業部中小企業課参事官)
▼概要文表示2017年7月号

 大規模災害等の発生により企業の事業活動が停止した場合、その影響は個々の企業のみならず、取引先や地域の経済社会、ひいては我が国全体に多大な影響を与えることとなる。経済産業省北海道経済産業局では、「危機に強い北海道経済」をつくるため、道内企業のBCP(事業継続計画)策定を促進する活動を行っている。本稿では、災害への備えの必要性、BCP策定の意義とともに、当局が実施しているBCP策定率向上の取組について紹介する。

<特集>熊本県産業の創造的復興について
今村 徹(熊本県産業技術センター 所長)
▼概要文表示2017年7月号

 2016年4月の2度にわたる震度7の熊本地震で、産業の中核を形成する地域企業は甚大な被害を被った。地震発生から1年が過ぎたが、復旧・復興の道のりはまだまだ遠い。各企業は顧客の信頼を繋ぐために、サプライチェーンを維持しようと、自治体と連携して早期の完全復旧を目指し日夜奮闘している。また、復旧活動と並行して、BCP構築など「災害に強い企業群への再構築」にも取り組んでいる。さらに、熊本県産業の「創造的復興」を実現するために、自然共生型産業など新たなビジネス創出のための産学官連携による新技術創出活動が始まった。

<特集>日本列島周辺で今後起こりうる海溝型巨大.超巨大地震
宍倉 正展(国立研究開発法人 産業技術総合研究所海溝型地震履歴研究グループ長)
▼概要文表示2017年7月号

 東日本大震災以降、注目されるようになった過去の地震を探る古地震学と呼ばれる研究により、日本列島各地の海溝沿いで起こりうる巨大.超巨大地震の実態が少しずつみえてきた。北海道東部の千島海溝沿いは、古地震学的にみると2011年東北地方太平洋沖地震に匹敵する超巨大地震がいつ起きてもおかしくない場所である。関東地方の相模トラフ沿いも1923年大正関東地震より規模の大きい元禄型地震の頻度が、従来の考えより高いことがわかってきた。南海トラフ沿いは今世紀中に巨大地震が起こることがほぼ確実な中、その起こり方や規模をどのように想定するか、古地震学的な検討が進められている。

<特集>地震リスクの定量評価を活用したBCP
高杉 剛(応用アール・エム・エス株式会社)
▼概要文表示2017年7月号

 本稿では、地震リスクの定量評価とBCPへの活用を考察する。地震リスクの定量評価は、「震源」、「地震動の伝播」、「地震動の増幅・液状化の可能性」によって地震動の大きさと液状化の可能性を予測し、建物・機械設備等の直接損失と事業中断損失を算定する。定量評価の結果は、ある確率で発生する地震とそれによる損失額との関係を表すイベントカーブと、どの程度の確率でどの程度の損失額が発生するかを表すリスクカーブとして表現される。各種耐震対策や財務的な手当ての効果は、リスクの減少として一元的に可視化され、有効なBCPを策定し、合理的な地震対策を推進する上での有用なツールとなる。

<特集>(森・農・街)+食で育む「水の国くまもと」の地下水保全事業
宮野 岳明(公益財団法人 くまもと地下水財団)
▼概要文表示2017年7月号

 「水の国くまもと」を自負する熊本。11市町村で構成される熊本地域には約100万人が暮らし、生活用水のほぼ100%が地下水でまかなわれている。この清冽で豊かな地下水を未来に継承していくための地域や立場を超えた横断的かつ複合的な取り組みについて、当財団の事業の一部を紹
介する。

<総説>環境責任者と会社が各50万円の罰金刑となった最近の排水事件
本誌編集部
▼概要文表示2016年10月号
 排水基準の違反容疑で工場の役職者など6人と会社が昨年夏に書類送検され、今年になって有罪が確定した。過去10年超にわたり環境データの改ざんなど国を挙げた不祥事撲滅・再発防止に多くの会社が真剣に取り組んだが、以前にマスコミを騒がせたものと同じような不祥事が再度繰り返された。そこで再度、再発防止のため実際に起きた事件をもとにストーリーを作成し、なぜ違反が起きてしまったのか、その経緯と原因、公害防止管理者の活用も含む今後の対策や改善策についてレポートする。
<コラム>鬼怒川決壊後1年を経過して「想起久遠」の思い――平成 27 年9月鬼怒川水害の常総市危機管理体制
本誌編集部
▼概要文表示2016年9月号
 昨年9月10日の関東・東北豪雨により鬼怒川が氾濫し、茨城県常総市では一面が濁流で覆われた。常総市のおよそ1/3にあたる約40km2が浸水し、鬼怒川と小貝川に挟まれた南北に細長い平地が浸水した。幸いにもヘリコプターで1,339人が救助された。しかし、被害は死者2人・負傷者40人以上、さらに全半壊家屋が5,000棟以上という甚大な被害になった。
 常総市水害対策検証委員会(以下、検証委員会)が公開した報告書には重要な教訓が多数含まれていた。いくつかを抜粋要約してレポートするが、ポイントは鬼怒川の堤防が決壊する前に被災地域に対し適切な避難指示等がタイムリーに発令されていなかった点である。決壊地付近では堤防決壊時点において避難勧告もされていなかった。これらの遠因や背景を報告する。
<総説>大規模災害時における化学物質による環境リスクの低減対策の促進について
大阪府 環境管理室 環境保全課
▼概要文表示2016年6月号

 大阪府では、化学物質の使用が適正なものとなるよう、府生活環境保全条例に基づく「化学物質適正管理指針」(以下、単に「指針」とする)により、事業所からの化学物質の排出量の削減等の促進に努めている。
 大規模災害に備えた化学物質管理の強化を図るため、平成25年11月に指針を改正した。指針では、化学物質を扱う事業者は、南海トラフ巨大地震等の大規模災害時の化学物質による環境リスクを把握し、その低減対策を検討して、今後実施する内容を管理計画書に記載し、届け出ることとしている(事業所の規模に応じ、平成26年度から3年に分けて届出)。
 本稿では、本制度について概説するとともに、府が平成28年3月10日に進捗状況等をとりまとめて公表した内容について説明する。

<総説>リスクコミュニケーションという社会技術の使い方
西澤真理子 リテラジャパン(株式会社リテラシー)代表取締役 リスクコミュニケーションPhD
▼概要文表示2012年7月号

 2011年3月に起きた原発事故以来、放射線の安全情報に混乱がある。一年経過した2012年5月現在でも、何を信じればいいのか、何が安全であるのか、一般の不安が依然として大きい。この混乱はなぜ起きるのだろうか。一つは、リスクコミュニケーションは社会技術で、論理的で正確な説明をしたからといって、必ずしも相手に伝わるものではない、との認識が広く共有されていないことにある。リスクのイメージを具体的に描けるよう、具体例を入れながら、誰でもが話せる言葉で、そして、相手の頭に焼きつくことを意識しながら、継続した対話を行うことがひとつの突破口であることを論じていく。

<特集>地下水汚染を未然に防止するための企業のリスクマネジメント
広瀬彰一 株式会社イー・アール・エス環境部副部長
▼概要文表示2012年5月号

 水質汚濁防止法改正によって有害物質使用特定施設等に対する構造基準等が導入される。この構造基準等への対応は企業にとって負担となる一方で,地下水汚染だけでなく土壌汚染の未然防止も図られることとなるものであることから,土壌・地下水汚染の対策に関係する各種の負担の軽減に繋がりうる。土壌・地下水汚染は,新規規制の対象とされている有害物質使用特定施設等以外の施設・設備においても発生しうるものであることから,法規制の枠にとらわれずに,ハード・ソフトの両面から地道に未然防止に取り組むことが重要である。本稿では,地下水汚染の未然防止の観点から,法改正に伴う新規規制に加えて企業において望まれるリスクマネジメントについて,ソフト面での対応を中心に述べる。

<特集>企業のBCP(事業継続計画)とBCM(事業継続マネジメント)について
永井直樹 株式会社インターリスク総研 コンサルタント
▼概要文表示2011年7月号

 災害等のアクシデントがあっても,事業を継続するための計画が事業継続計画(BCP)である。また,BCPの維持・改善に取り組む社内体制や管理システムを事業継続マネジメント(BCM)という。BCPの策定は,1)許容される復旧時間内の重要業務復旧,2)重要業務の許容限界以上の操業度での継続,という2点に主眼を置く。また,BCMは,1)方針,2)計画,3)実施及び運用,4)教育・訓練の実施,5)点検及び是正措置,6)経営層による見直し,というBCPを永続的に維持・改善する一連のサイクルの活動である。

<特集>有効なBCP構築に役立つ事業継続マネジメントシステム
米澤寿員 BSIグループマーケティング本部プロダクトマネージャ
▼概要文表示2011年7月号

 3月11日に発生した東日本大震災はマグネチュード9.0を記録し,東北地方を中心に深刻な被害をもたらした。事業継続マネジメント(BCM)はこのような大規模な自然災害,パンデミックが発生した際,主要な製品及びサービスを中断から目標時間内に目標レベルまで復旧させるための仕組みである。事業継続マネジメント構築のステップは,主要なステークホルダーからの要望,事業の分析により適用範囲を決め,事業インパクト分析,リスクアセスメントにより主要な製品及びサービスの最大許容停止時間,復旧のレベルを定めて戦略を立て,事業継続計画(BCP)を構築し,演習により課題を洗い出し改善していく仕組みである。事業マネジメントの仕組みはすべての業種,企業規模に適用可能なマネジメントシステムで,全世界で導入が進んでいる。本稿では事業継続マネジメントの実質上の世界標準であるBS25999-2について解説する。

<特集>合理的な地震リスクマネジメントのための地震リスク評価
高杉 剛 応用アール・エム・エス株式会社
▼概要文表示2011年7月号

 本稿では,地震リスクの定量評価と地震リスクマネジメントへの活用を考察する。地震リスクの定量評価は,「地震活動度モデル」,「地震動予測モデル」,「被害損失予測モデル」,「地震リスク算定モデル」の四つのパートで構成される。定量評価の結果は地震リスクカーブとして表現される。地震リスクカーブは財務へのインパクトとその発生確率の関係を表わし,自社の財務状況やリスク回避度に応じた意思決定を支援する。また,耐震補強や地震保険付保等の対策効果を可視化し,合理的で適切な地震リスクマネジメントを実行していく上で有用なツールとなる。

<特集>震災・災害に対する本質を踏まえたリスク管理・危機管理
橋本 正 橋本環境安全コンサルティング 代表
▼概要文表示2011年7月号

 2011年3月11日,東日本大震災が発生した。マグニチュード(M)9.0の超巨大地震と,超巨大津波を伴って東北地方を主に甚大な被害となっている。そして同時に福島第一原発事故が発生し,現時点においても危機的状態が続いている。この大震災は日本の観測史上最大であり,世界的にみても4番目の規模であり,壊滅的な被害と原発事故を伴って国家的な危機状態になっている。この震災においては,致命的な被害がかなり発生した。一方,致命的になる一歩手前で留まった事象も随所にあった。致命的な被害がどうして発生したか,被害を少なくする方法はなかったか,今後どのように対策していくべきか,について考える。そして致命的になることを防ぐには「本質を踏まえたリスク管理・危機管理」が重要であることを説明する。

<特集>既存建物の耐震対策による地震災害への備え
鱒沢 曜 株式会社イー・アール・エスリスクマネジメント部副部長
▼概要文表示2011年7月号

 2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震では,太平洋沿岸部に津波による甚大な被害をもたらしたほか,内陸部では地震動により継続使用が不可能となる施設が多数発生した。本稿では,地震動による建物被害に着目し,建物を構成する構造体と非構造部材のそれぞれの視点から,東北地方太平洋沖地震による被害事例,過去の被害地震と耐震基準等の変遷,耐震化の進捗状況および耐震対策方法について述べる。

<特集>電子デバイス製造工場の安心・安全を提供する竹中の「セキュア ファブ・ワークス」
川下泰範 株式会社竹中工務店 エンジニアリング本部 電子デバイス施設グループ課長
▼概要文表示2011年7月号

 竹中工務店では,電子デバイス工場に要求される分子汚染や微振動制御,地球環境への配慮,事業継続性を含めたトータルエンジニアリングに取り組み,多くの実績を積み重ねてきた。本稿では,様々な災害に対する安心・安全や,歩留まり向上への高度な製造環境の実現を目指した技術・商品パッケージ,竹中の「セキュア ファブ・ワークス」より,日本のカントリーリスクで,サプライチェーンの寸断など広域に被害が波及する災害リスクと,二酸化炭素(CO2)削減に加え直近の電力不足への対応が不可欠となる省エネ化について,いま求められる対策技術と事例を中心に,その一端を紹介する。

<報告>環境コミュニケーションの現場―本田技研工業株式会社埼玉製作所
▼概要文表示2011年2月号

 「環境コミュニケーション」という言葉が使われだしたのは90年代後半からだが,企業が抱える工場などでは,昔から地域住民との対話を行い,環境に関する安心・安全の共有に取り組んできた。埼玉県狭山市にある本田技研工業(株)埼玉製作所は,周辺地域の宅地化にともない,1980年代に地域住民との懇談会をスタートさせた。その活動は「環境コミュニケーション」と呼ばれるようになり,さらに自治体の主催でリスクコミュニケーションを行ったことをきっかけに定例化された。環境コミュニケーションで重要なのは,専門的資料をいかに一般の住民にわかりやすく報告できるか,そしていかに継続できるかである。周到な準備と徹底した情報提供によって成功した本田技研工業の環境コミュニケーション事例について紹介する。

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