環境管理バックナンバー 2013年 12月号

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2013年12月号 特集 工場の配管管理

<巻頭特集>

サントリーの環境経営「天然水の森」―サントリーの水源涵養活動
本誌編集部
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 「日本人の味覚に合うものを日本でつくる。そのために水源を探す」── これがサントリーの原点であり、各地の工場には良質で豊かな地下水、天然水を確保できる場所を選んできた。その自然に対する敬意、感謝から生まれたのが、全国で森林整備を行う「天然水の森」プロジェクトであり、2003年からはじまった活動は全国13 都府県17か所、総面積は7,600haに及んでいる。
 林業を生業としていないサントリーがなぜ広大な森林の育成に力を入れているのか、何を意図しているのか、サントリーグループの環境活動を取材した。

<特集>

アイスピグ管内洗浄工法について
田熊 章 東亜グラウト工業株式会社
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 アイスピグ管内洗浄工法とは、「氷」を用いて管内を洗浄する技術である。管内洗浄の多くは、スポンジ状の「ピグ」を用いた洗浄や、水圧による洗浄、薬剤による洗浄、ワイヤーブラシ等が一般的である。これらの工法は、管内に付着する堆積物を除去するのに効果的であるが排出する能力を持ち合わせていないのである。東亜グラウト工業の技術である「アイスピグ管内洗浄工法」は、あらゆる管の中を綺麗に洗浄することができるとともに、これら堆積物を抱え込み管外へ排出することができる唯一の工法である。本稿では、氷による管内洗浄工法及び実験について紹介する。
管内調査カメラシステムにおける最新技術
後藤幹雄 株式会社カンツール商品部貿易課
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 水質汚濁防止法の一部改正が平成24年6月4日に施行され、有害物質使用特定施設等の設置者は、既設の施設を3年以内に構造基準適合するよう改造をしなければならない。
 一方下水管は、建設以後すでに44万kmの延長に達しており、そのうちで耐用年数50年を経過する管きょは1万km、さらにその3割強は未調査の状態である。それらの管きょを調査して未然に道路陥没等の事故を防止することはきわめて重要な課題である。
 本稿では、最新の管内調査カメラシステムにおける最新技術を記し、水濁法改正及び下水管調査の現状に対して微力ながらも一助となれるような調査機器を提案する。
管内検査カメラの最新技術動向── 環境インフラ維持管理の必需品
東郷喜一郎 東芝テリー株式会社営業部ソリューション・技術担当
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 管内検査カメラは、人が入ることができないパイプの中にカメラを挿入してその内部映像を撮影するもので、今やライフラインや設備配管の検査に欠かせない重要な検査装置と位置付けられている。
 当社東芝テリーは、国内の管内検査カメラの黎明期である30年以上前から製品を市場に送り出している。今回はその長年培ってきた技術のエッセンスを解説した上で、最新の製品特長からその具体例について報告する。

<総説>

大気汚染防止法の一部改正法の概要 ── 石綿法規制体系の中での位置づけ
岡田康彦 弁護士/日本CSR普及協会・環境法専門委員会委員
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 建築物等の解体工事における石綿(アスベスト)の飛散防止対策を強化するための「大気汚染防止法の一部を改正する法律」が第183 国会で成立し、本年6月21日に公布された。施行は、公布後1 年以内とされている。改正の眼目は、現在、石綿を使用した建築物等(工作物を含む)の解体工事等(改造補修を含む)の届出義務が、「当該解体工事等を受注した施工業者」となっているところを「発注者」の義務とすることで、発注者の責任を強化しようとするものであ
る。
 施行はなお先であるが、この機会に改正内容の詳細を解説するとともに、石綿に関する法規制の流れの中で、今回の法改正がどういう位置づけにあるかを明らかにしておきたい。

<シリーズ>

【新・環境法シリーズ24】ドイツとベルギーの脱原発政策
長谷敏夫 東京国際大学国際関係学部教授
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 ドイツとベルギーでどのように脱原発が決定され進められているのかを政治的背景を中心に検討する。国民ほとんどが脱原発を望み、政党がその民意を汲み取り、政権を取って法律をつくり脱原発を実現しつつあるのがこの両国である。
 ドイツでは、2000 年の脱原発の合意(原発の廃止、使用済燃再処理禁止)以来、再生可能エネルギーの開発に邁進することにより2022年12月31日に原発を全廃する。
 ベルギーでは、2003年に緑の党が連立政権に参加し、脱原発法を成立させた。2025年に最後の原発が停止する見込みである。
【法令違反から学ぶC S R 経営20】不法投棄と排出事業者責任
佐藤泉 弁護士/日本CSR普及協会・環境法専門委員会委員
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 環境関連法の違反には刑事罰の対象となるものが多いが、そのなかでも廃棄物処理法違反は最も摘発件数が多い。平成24年の廃棄物処理法検挙数は5,655件であり、環境犯罪全体の検挙数の約9割を占めている。また、検挙に至らない場合であっても、行政から排出事業者に対して、不法投棄に関連した拠出金の支払を任意に求められるケースが増えている。
 青森・岩手県境不法投棄事件は、平成12年に現地の廃棄物処理業者が摘発されたが、実行者は原状回復費用を支払わなかった。そこで両県は、首都圏を中心とする排出事業者約12,000社に、廃棄物処理法に基づく報告徴収を求め、契約書やマニフェストの不備、再委託違反などを理由として排出事業者に対する拠出金請求を現在も行っている。
 不法投棄は、本来故意犯であるところ、排出事業者が委託した業者が不法投棄をした場合には、不法投棄の実態について具体的事実を知らされていないことから、確定的な故意はないことが多いと思われる。しかし、最高裁判所第三小法廷平成19年11月14日決定は、排出事業者は、委託した業者が現実にどこでどのような処理をするか具体的に知らなかった場合でも、不法投棄に未必の故意があるものとして、共謀共同正犯として不法投棄罪の成立を認めた。このような判例を踏まえ、排出事業者は、廃棄物についてのリスク管理を強化し、不法投棄等を未然に防止するため、サプライチェーンマネジメントが必要である。
【先読み!環境法18】地球温暖化対策暫定中期目標の決定と COP19への対応そして今後の展望
小幡雅男 神奈川大学大学院法務研究科/国際基督教大学教養学部 講師
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 原発ゼロを前提とした日本の温室効果ガス削減目標を2005 年比3. 8% 削減(2020 年まで)とすることが決定され、COP19で表明された。その展望と、各リサイクル法の見直し、原子力安全基盤機構の統合、さらにCOP10で採択された名古屋議定書に係るABS 法案の検討状況について取り上げる。
❶ 地球温暖化対策暫定中期目標の決定とCOP19 への対応そして今後の展望
❷ 家電リサイクル法見直しの論点整理
❸ 容器包装リサイクル法の見直し検討に係る関係者等からのヒアリングの日程案
❹ 原子力規制委員会に原子力安全基盤機構が統合される
❺ 名古屋議定書に係る国内制度のあり方検討会の検討状況
【実践マテリアルフローコスト会計98】マテリアルフローコスト会計の導入効果: 企業単独とサプライチェーンの比較検討
岡田華奈 神戸大学大学院経営学研究科博士課程前期課程/國部克彦 神戸大学大学院経営学研究科教授
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 本稿では、これまで積み重ねられてきたマテリアルフローコスト会計の事例を体系的に整理して、企業単独での導入の場合とサプライチェーンでの導入の場合の効果の比較を行った。その結果、企業単独のケースとサプライチェーンのケースでは、いくつかの重要な相違が明らかとなった。重要な発見事項としては、企業単独のケースでは、工程内リサイクルに関するロスについて改善の機会が大きいことや、サプライチェーンの場合には、企業単独の場合ではロス率の低かった電子電機製造のような加工組立型の適用分野において、大きなロスが発見される傾向が高いことなどが示された。
このような結果は、今後マテリアルフローコスト会計を新たに導入していく際の参考になるであろう。

<報告>

「第18回リサイクル技術開発本多賞」 受賞者の紹介
一般社団法人産業環境管理協会 資源・リサイクル促進センター
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 当協会は、平成25年10月18日(金)「機械振興会館」(東京、芝公園)において、第18 回リサイクル技術開発本多賞の表彰式を開催した。また、それに続いて開催された3R先進事例発表会において、受賞者による報文の発表を行ったので併せて紹介する。
廃棄衣料を色分別により 効率的にリサイクルするシステムの研究
内丸もと子 京都工芸繊維大学大学院/木村照夫 京都工芸繊維大学/佐藤哲也 京都工芸繊維大学
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 本研究では素材の色に着目し、色分別によって廃棄繊維をリサイクルする『カラーリサイクルシステム』を提案し、最終処分量の減少を図ることを目的とした。このシステムを構築する第一ステップとして、色によって廃棄繊維を分別、リサイクルする場合のより有効な色の分別閾を研究した。その結果、高い好感度(好感度:好きと答えた割合)を示すものと低い好感度を示す組み合わせが明らかになり、マンセル色相環での内角85°以内の混色により、廃棄衣料を用いて高い好感度を示すプロダクトの作製が可能であることが示された。
木質系バイオマス由来のタールを用いた 電子基板の可溶化と貴金属・レアメタルの回収
加茂徹 独立行政法人産業技術総合研究所環境管理技術研究部門吸着分解研究グループ
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 杉に極微量の硫酸を添加してクレゾール系溶媒中で加熱すると、液化してクレゾール誘導体を多く含むタール状物質が得られる。このタール状物質中でエポキシ基板を加熱処理すると、エポキシ樹脂の架橋結合がエステル交換反応によって開裂し可溶化される。また可溶化したエポキシ基板を熱分解すると液体生成物が得られ、これを可溶化溶媒として循環利用できることが確認された。本法は、電子基板をバイオマス由来の安価な循環溶媒中で可溶化して貴金属やレアメタル等の有用資源を回収するもので、バイオマスや熱硬化性樹脂の新しい利用法として注目されている。
平成25 年度資源循環技術・システム表彰 ── 表彰式挙行
一般社団法人産業環境管理協会 資源・リサイクル促進センター
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 当協会は、平成25年10月18日(金)機械振興会館ホールにおいて、瀬裕文経済産業省産業技術環境局長、中村崇審査委員長(東北大学多元物質科学研究所サステナブル理工学研究センター・教授)ご列席のもと、「平成25 年度資源循環技術・システム表彰」表彰式を挙行いたしました。併せて、受賞内容の発表会を開催いたしました。

<シリーズ>

【環境法改正情報(2013年10月改正分)】
見目善弘 見目エコ・サポート代表
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◉労働安全衛生法
◉農薬取締法
◉省エネルギー法
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