環境管理バックナンバー カテゴリ:環境マネジメント

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<報告>ISO 14001環境マネジメントシステムの気候変動適応への活用――日清製粉グループの事例解説
本誌編集部
▼概要文表示2020年5月号
 温暖化対策が各国で進められている。日本でも2018年12月に気候変動適応法が施行され、企業は事業活動を円滑に実施するために事業内容に即した適応に努めることと、国や自治体による気候変動適応に関する施策に協力するように努めることが明記された。
 日清製粉グループはISO 14001環境マネジメントシステムを導入しており、その運用を通じて緩和策とともに適応策に取り組みはじめている。本稿で紹介する具体的な取組み事例は、企業の適応策を考えるための貴重なヒントになる。
<特集2>ISO 14001:2015でおさえておきたい5項目
伊藤 茂雄(日本検査キューエイ株式会社 審査本部 審査第3部長)
▼概要文表示2017年9月号

 ISO 14001:2015は2015年9月15日に発行された。移行期間は3 年間であり、旧規格であるISO 14001:2004で認証取得している組織は2018 年9月14日までに新規格へ移行を完了する必要がある。移行完了とは、移行審査を受け、認証機関によって登録が完了するまでであり、移行期限が残り約1年となる中、移行していない認証組織は急いで準備しなければならない。多くの認証組織の環境マネジメントシステム担当者はISO 14001:2015の規格要求事項について研修機関や認証機関の説明会を通して全体像を理解していることと思う。本稿では移行準備に際してぜひ押さえておきたい5 項目に絞って解説する。

<特集2>2015年版の特徴を活かした活動事例――働き方改革をケースとして
山田 衛(一般財団法人 日本品質保証機構(JQA) マネジメントシステム部門 環境審査部 部長)
▼概要文表示2017年9月号

 ISO 14001:2015では、「リスク及び機会」への取り組みが導入された。これは、組織が設定した「意図した成果」の達成に影響を与える「リスク及び機会」を特定して活動に展開することで、事業運営と一体化した環境マネジメントシステムを運用し、環境パフォーマンスの向上や環境目標の達成を効果的に実現する狙いがある。本稿では、時代のキーワードとして注目を浴びる「働き方改革」を「リスク及び機会」として環境マネジメントシステムに取り込んで活動に展開することで、業務プロセスの効率化や生産性を高め、環境パフォーマンスを効果的に向上させるための取り組みについて紹介する。

<特集2>2015年版 環境ISOの正体
水上 浩(株式会社 日本環境認証機構 審査本部 取締役 審査本部長)
▼概要文表示2017年9月号

 環境ISO(ISO 14001)は、2004 年版が運用されてきたが、2015 年9月に改訂版が発行された。移行期間は2018年9月までの残り1年である。そこで本稿では、ムダな手間をかけずに移行を行うために知っておくべき、2015 年版環境ISOの正体(本質)について、「『当たり前』ができる」、「『やめてみる』のススメ」、「『視点を変える』に挑戦」の三つのテーマで解説する。正体を知ったうえで、2015年版を活用することによって、環境ISOは見違えるほど使い勝手の良いツールとなることをぜひ知っていただきたい。

<特集2>日本規格協会セミナー「ISO 14001:2015年版移行まるわかりコース」の概要
内田 守彦(ウチダテクノサイエンス技術士オフィス 代表/技術士:機械部門)
▼概要文表示2017年9月号

 2015年版の特徴は、新規に「組織の状況」や「リスク及び機会への取組み」が追加されたことである。また、組織の環境マネジメントシステムを組織の事業プロセスに統合することを明確にしている。ISO 14001:2015 年版が2015 年9月に発行され、移行期間は発行から3 年間のため、残り約1年間となった。移行審査を済まされていない組織の多くが受審の準備を進めている。移行審査が済んだ組織でも、規格解釈の誤りに気づいた、プロセスの改善方法がわからないなどの悩みがある。そこで、2015 年版への移行について、「ISO14001:2015 年版移行まるわかりコース」から重要ポイントを絞り、規格の内容及び移行の対策の要点を簡単に説明する。

<特集2>徹底した「学生主体」による環境マネジメント
岡山 咲子(千葉大学高等教育研究機構 特任助教)
▼概要文表示2017年9月号

 千葉大学は2005年にISO 14001を取得した。当初から「環境ISO学生委員会」が主体となり環境マネジメントシステムを構築・運用し、ISO 14001の2015 年版への対応も学生が主導した。本稿ではその学生主体の環境マネジメントシステムの仕組みである「千葉大学方式」と効果について紹介する。また、ISO14001の取得経験のある大学は全国で60校以上あるが、現在も継続している大学は25校程度である。継続における課題は大学特有のものも含めて多々ある。本稿ではそれらの課題を整理し、「千葉大学方式」と対比させて言及する。

<総説>ISO 14001:2015の改訂内容について(中編)
吉田 敬史(合同会社グリーンフューチャーズ 社長)
▼概要文表示2016年5月号
 昨年9 月15 日にISO 14001 の2015 年版が発行された。改訂のポイントとして「組織トップのリーダーシップを求める」、「環境改善と事業戦略の一体化」、「事務局任せでは許されない」、「トップマネジメントの説明責任」の四つが挙げられる。本稿は2015 年改訂の経緯、変更点、要求事項等改訂内容の全般について、ISO/TC207/SC1( ISO 14001)日本代表委員である吉田敬史氏にご講演いただいた内容をまとめたものである。
(一般社団法人 産業環境管理協会発行「CEAR」誌掲載「CEAR 講演会講演録」より内容を一部変更の上、転載)
<総説>ISO 14001:2015の改訂内容について(前編)
吉田 敬史 合同会社グリーンフューチャーズ 社長
▼概要文表示2016年4月号
 昨年9 月15 日にISO 14001 の2015 年版が発行された。改訂のポイントとして「組織トップのリーダーシップを求める」、「環境改善と事業戦略の一体化」、「事務局任せでは許されない」、「トップマネジメントの説明責任」の四つが挙げられる。本稿は2015 年改訂の経緯、変更点、要求事項等改訂内容の全般について、ISO/TC207/SC1( ISO14001)日本代表委員である吉田敬史氏にご講演いただいた内容をまとめたものである。
(一般社団法人 産業環境管理協会発行「CEAR」誌掲載「CEAR 講演会講演録」より内容を一部変更の上、転載)
<特集>環境ISOの源流をたどる
大岡 健三 本誌編集部
▼概要文表示2015年10月号
 「リスク及び機会」「リーダーシップ」「環境パフォーマンス」など数々のコンセプトを導入した2015年版の環境ISO規格が発行された。低炭素や省資源化の生産活動のみならず環境配慮製品・サービスの推進などビジネスの「機会」を生かすことも重要になる。本特集では実務に長年携わっている各専門家に事例を含め現場目線で記事を執筆していただいた。本レポートでは改めて環境ISOに関する基本的知識や海外情報などベーシックな俯瞰をしてみたい。
<特集>ISO/FDIS 14001:2015 規格改訂のポイント ── 規格の新旧対比と改正点にまつわる実務のヒント
井口 忠男 一般社団法人 産業環境管理協会 技術参与
▼概要文表示2015年10月号
 本年9月15日にISO 14001の2015 年版が発行された。FIDS(最終国際規格案)は本年2月の東京会合で合意に達せず、4月のロンドン会合まで合意が延びたが、7月2日に日本語版も発行された。本稿では、このFDISと現行規格を比較して、何が変わったのか、何が追加されたのか、また、移行審査受審に向けて何をしておけばよいのかを説明する。
<特集>ISO改訂を機に、EMSをいかにリフォームするか? ── 中小企業との情報交換と模索検討事例
本多 貴治 KWPコンサル株式会社
▼概要文表示2015年10月号
 本年9月にISO 14001の大幅な改訂がされ、各企業はその対応作業に本腰を入れつつ状況にある。本稿ではISO 14001の認証取得済みの企業を訪問し情報交換を行い、「新規改訂要求に対する現時点での実施/適合度合」「現行EMSの実態」「改訂作業に向けてのリフォーム方針/内容」について模索した。今回の改訂が環境マネジメントシステムをより良い方向にリフォームする絶好の機会であることを、具体的事例を挙げて紹介する。
<特集>改定ISO 14001 の先進導入事例
梶川 達也 一般社団法人中部産業連盟 執行理事 主席コンサルタント
▼概要文表示2015年10月号
 ISO 14001が約10年ぶりに改定され、2015 年版となる。前回の改定が初版のISOの明確化に重点をおいた小さなものだったのに対して、今回は大幅なものであり、認証企業の多くは改定への対応作業に頭を悩ませることだろう。
 一方、この改定を先取りして、①経営戦略レベルのEMS(Environmental Management System:環境管理)への転換、②順守義務の強化、③パフォーマンスの重視、④プロセスアプローチの導入、といった改定内容に対応している企業が少なからず存在する。
 中部産業連盟も、そうした改定内容に対応できるよう、早くからコンサルティングや研修を通じて、企業を支援してきた。本稿ではその事例を紹介する。
<特集>ISO 14001 改正に対応するマネジメントシステム構築の進め方
渡辺 季幸 マネジメントシステムコンサルティング株式会社 代表取締役
▼概要文表示2015年10月号
 2015年の改正により、ISO 14001は経営活動にとって役立つための環境マネジメントプロセスを確立することが重要になった。環境パフォーマンスの設定に関しては、排出抑制による評価だけでなく、事業活動そのものを改善することをテーマとしたパフォーマンス評価が必要になった。
 本稿ではこうしたことを踏まえ、今後の環境マネジメントシステム(EMS)構築の進め方を示唆するものである。
<特集>「ISO 14001」に関係する組織学的動向及び周辺情報のアップデート
巣山 廣美 石油連盟環境部会土壌WG主査/昭和シェル石油株式会社 環境安全(HSSE)部 シニア環境アドバイザー
▼概要文表示2015年10月号
 企業はISO 26000(社会的責任)をベースとした非財務情報の開示を要求され、SR(I 社会的責任投資)インデックス等によって評価されるようになってきた。これに対応するためにはISO 26000をカバーするようなISO 14001を含む統合されたマネジメントシステムの構築を検討して行くことが必要である。それには既に統合マネジメントシステムを開発し運用している石油メジャーや英国の基準が参考になる。
<総説>ISO 14001の改正とその対応
島田信雄 一般財団法人日本自動車研究所認証センター(JARI-RB)
▼概要文表示2015年6月号
 ISO 14001の改正が進んでいる。本原稿作成時はDIS 段階であるが、2015 年9月には国際規格が発行予定である。また、IAF(International Accreditation Forum)からは、2015年2月にISO 14001:2015 への移行計画の指針が発行された。
 本稿では、ISO 14001:2015改正のポイントである共通テキスト化や七つの改正のポイントの概要を説明し、IAFの移行計画指針の紹介とそれに沿った組織の対応方法について具体的な例を挙げながら、できるだけ組織目線を重視して解説する。
<総説>ISO 14001 改正の捉え方と活用法の提案
水上浩 株式会社日本環境認証機構 取締役技術部長
▼概要文表示2015年4月号
 国際規格原案(DIS)まで改正作業が進められているISO 14001は、本年4月のロンドン会合を経て、本年9月にも国際規格(IS)として発行される予定である。
 本稿では、まず環境マネジメントシステム(EMS)の現状の運用状況を考察し、次世代の環境マネジメントシステム(EMS)を指向した今回の改正の意図を踏まえて、現行規格と改正版との差異をどのように捉えて移行対応を行うかについて、具体例を示すとともに、EMSを経営に統合してパフォーマンスを向上させるために、改正規格をどのように活用すべきかについて提案する。
<部門歴史②>環境マネジメント(ISO/TC 207)業務の活動
横山 宏 一般社団法人産業環境管理協会理事
▼概要文表示2012年10月号
  環境マネジメントの国際規格が発行され16年が経過した。世界のISO 14001認証取得件数は中国が4万件で1位、日本が3万5,000件で2位である。ISO 14000シリーズ全体の作成規格累積数は2011年に提案されたLCAのクリティカルレビュー規格と組織のLCA 規格を加えると約40になっている。本協会の環境マネジメントに係る業務の活動を紹介し、国際規格の動向と今後の期待を述べる。
<部門歴史②>環境マネジメントシステム審査員評価登録センターは16歳
岩谷高道 一般社団法人産業環境管理協会 環境マネジメントシステム審査員評価登録センター(CEAR)所長
▼概要文表示2012年10月号
 2002 年(平成14年)発行の「環境管理」(Vol. 38, No. 10)に、当時当センター副所長だった永井正孝氏が「環境マネジメントシステム審査員評価登録事業事始」としてCEAR発足以来6年間の記述をされている。本稿では、その後から2012年までの10 年間を述べることにする。
  
環境マネジメントシステム審査員評価登録センターによせて【特別寄稿】
◉余禄 水谷 広 日本大学生物資源科学部教授
◉「人を評価する」 三﨑敏幸 一般財団法人日本品質保証機構マネジメントシステム部門環境審査部参与
◉CEARの思い出 佐々木愛 元・一般社団法人産業環境管理協会環境マネジメントシステム審査員評価登録センター(CEAR)主査
<特集>大気・水質環境測定の国際標準化動向(ISO/TC146,TC147)
大野香代 一般社団法人産業環境管理協会環境技術センター技術室室長
▼概要文表示2011年3月号

 ISO/TC146(大気の質)及びTC147(水質)では,環境問題のグローバル化に伴い,地球温暖化物質や有害物質等の測定法や測定値の精度評価方法について国際的統一がなされるよう規格作成が行われている。環境計測器の貿易を円滑に行うためにも,その計測器が国際規格に準じた計測法や仕様であることは重要であるため,この分野の国際規格動向を知ることは,企業の海外競争力強化の助けとなる。本紙では近年のISO/TC146及びTC147における環境測定規格の作成動向と日本からの新規提案状況について紹介する。

<特集>電気・電子製品の環境側面に関する国際標準化(IEC/TC 111)
市川芳明 株式会社日立製作所地球環境戦略室主管技師長IEC TC 111議長
▼概要文表示2011年3月号

 2004年10月に国際標準化機構(ISO)と並ぶデジュール標準の策定機関である国際電気標準会議(IEC)において,電気・電子製品の環境側面を取り扱う専門委員会TC 111が誕生した。当時は電機・電子製品に関わる各国の環境規制が急速に台頭してきており,グローバルビジネスを左右する重要な要因となった製品の環境適合基準は,貿易における公平性を維持するため,WTOのルールに沿ったデジュール標準として開発されることが望まれた。このような期待を背負ってスタートしたTC 111は有害物質,環境配慮設計に関する規格を発行し,さらに,あらたな分野にもチャレンジを始めている。この経験をもとに,日本経済が再び世界市場で復活するための国際標準化の活用について考察する。

<特集>室内空気にかかわる国際標準化
松原一郎 独立行政法人産業技術総合研究所先進製造プロセス研究部門電子セラミックプロセス研究グループ研究グループ長
▼概要文表示2011年3月号

 シックハウス問題による室内空気に関する意識の高まりとともに,信頼性の高い室内空気質の分析方法の確立に対するニーズが増大した。これを受け,1994年にISO/TC 146(大気の質)に室内空気を取り扱う分科委員会SC6が設置され,サンプリング方法,ホルムアルデヒドやVOC(揮発性有機化合物)の分析方法等の標準化が進められている。本稿では,ISO/TC 146/SC6での室内空気にかかわる国際標準化の現状を概説するとともに,その中で日本から2009年に提案した新規プロジェクトであるVOC検知器の評価法の内容について詳しく紹介する。

<特集>PFOS/PFOAの国際標準分析法ISO 25101の確立
谷保佐知 独立行政法人産業技術総合研究所環境管理技術研究部門,羽成修康 独立行政法人産業技術総合研究所計測標準研究部門,堀井勇一 埼玉県環境科学国際センター化学物質担当,山下信義 独立行政法人産業技術総合研究所環境管理技術研究部門
▼概要文表示2011年3月号

 ペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS)は2009年に残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約(POPs条約)へ追加された化学物質である。しかし,2005年に行われた国際精度管理試験の結果,異なったインハウスメソッドを用いた分析値の相互比較が困難であることが明らかになり,国際標準分析法の確立が急務となった。そこで,本研究グループで開発したブランクの低い高感度分析法を国際規格として提案,基準認証研究開発事業(2006~2008年)「新規POPs候補物質の分析法の標準化」での研究開発を経て,2009年にISO 25101として規格化した。本報告では本規格の開発経緯と環境分析にかかわる国際規格の意義について解説する。

<特集>ISO 19011マネジメントシステム監査指針の改定動向
亀山嘉和 財団法人日本適合性認定協会 認定センター参与副センター長(CB担当)(ISO TC 176エキスパート)
▼概要文表示2010年6月号

 ISO 19011マネジメントシステム監査指針の改訂が(DIS:Draft for international standard)版回付の段階となり,改訂の概要が固まりつつある。現規格2002年版では,第1者,第2者,第3者認証審査を含めた監査を対象としていたが,第3者認証審査にかかわる要求事項は,ISO/IEC 17021‐2として制定が進んでいることから(現在最終国際規格案(FDIS:Final draft for international standard)の準備中),ISO 19011の改訂では,第3者認証審査は対象から外し,また,品質・環境以外のマネジメントシステム規格にも対応させることとした。さらに,監査にかかわるリスク,監査手法としての遠隔地監査(remote audit)も考慮している。本稿は,ISO 19011の改訂内容の概略を中心に説明し,ISO/IEC 17021‐2との関連事項についても解説を加える。

<特集>ISO14021タイプⅡ環境ラベル表示
水谷 広 日本大学大学院生物資源科学研究科教授
▼概要文表示2010年6月号

 ISO 14021の改訂作業が最終段階に入っている。規格本体の変更はないものの,補足事項として一般用語6つ(バイオマス,温室効果ガス,ライフサイクルを通した温室効果ガスの排出,オフセット,持続可能な開発,トレーサビリティ),環境主張シンボル2点(ポイ捨て禁止,分別促進),材料表示シンボル4種(アルミニウム,鉄,ガラス,プラスチック),環境主張4項目(再生可能,再生可能エネルギー,持続可能,温室効果ガス排出に関する主張)が加わる。我が国に強みがあるヒートポンプは,新たな環境主張項目として規格に加えることを考えるべきである。

<特集>ISO 14045製品の環境効率評価―原則,要求事項およびガイドライン
芝池成人 パナソニック株式会社環境本部
▼概要文表示2010年6月号

 製品やサービスの環境との調和性能を示す「環境効率」の標準化に関する議論がスタートした。日本では電機各社を中心に「環境効率」や「ファクターX」の開発が進められガイドラインも制定されており,今回の標準化においてはこれまでの成果を国際規格に結実させるとともに技術開発と市場との有意なコミュニケーション・ツールとして位置づける目的がある。「環境効率」は製品の戦略的なマーケティングに活用できるマネジメント指標であり,我々が追及してきた考え方が環境配慮製品の評価基準として反映されるよう産官学共同で活動を展開している。

<特集>ISO14046(ウォーターフットプリント)の動向
伊坪徳宏 東京都市大学環境情報学部准教授
▼概要文表示2010年6月号

 世界的な水不足が懸念される中,製品のライフサイクルに使用された水資源の消費量を算定するウォーターフットプリント(WF)が注目されており、2009年には国際規格化が決定され,2011年末までに国際規格が発行される予定である。規格はLCAの国際規格の枠組みを踏襲したものになるが,ISO14025やISO14067-2との整合性が議論になるであろう。ヨーロッパではすでに多くの検討が行われているが,その中で日本の研究活動をいかにしてISOに持ち上げていくのかが重要な課題となる。

<特集>ISO14067カーボンフットプリント―カーボンフットプリントの規格と我が国の制度
経済産業省産業技術環境局認証課
▼概要文表示2010年6月号

 2008年6月にコロンビアで開催されたISO/TC 207(環境マネジメント)会合において,我が国はイギリス,ドイツ,アメリカと共同でカーボンフットプリントの国際標準化作業開始の提案(NWIP:New Work Item Proposal)を行った。この提案について同年11月にNWIPの投票が行われ,規格開発が了承された。これを受け,TC207/SC7(GHGマネジメント)/WG2にて具体的な検討が開始されることとなった。その後,LCA規格(ISO 14040s),環境ラベル規格(ISO 14020s),GHG規格(ISO 14060s)に関する各国の専門家が継続的に議論を続け,2010年5月末現在,委員会原案(Comiittee Draft for comments)段階まで議論が進められている。次回会合は,本年7月にメキシコで開催されるISO/TC 207総会に併せて行われる予定であり,2011年末の規格発効の予定である。

<特集>日本が主導するISO14051の国際標準化の状況について
古川芳邦 日東電工株式会社ガバメントリレーション部サステナブル・マネジメント推進部長,立川 博巳 プロファームジャパン株式会社代表取締役社長
▼概要文表示2010年6月号

 マテリアルフローコスト会計(Material Flow Cost Accounting: MFCA)では,生産プロセスにおける投入物質のフローに基づき製品(良品)となった投入物質を「正の製品」,廃棄物となった物質を「負の製品」と捉え,正の製品及び負の製品を同等に価値評価する。この価値評価を通じて,負の製品コストを算出することで,生産プロセスにおけるムダを明らかにし, ムダの削減を促進する。この点で,MFCAは,環境負荷の低減とコストダウンの両立を達成するマネジメント・ツールである. 2000年からの経済産業省主導の下で日本におけるMFCAの導入,展開が拡大したことを背景に,環境マネジメントの国際標準(規格)を所轄するISO/TC207に対して,日本がMFCAの国際標準化の提案を2007年11月に実施し, ISO/TC207/WG8が創設された。当該WGは,ISO/TC207において日本が初めて議長・幹事のポジションを獲得したグループであり,TC207における日本の存在感を高める点においても,その期待・意義は極めて大きい.また, MFCAの国際標準であるISO14051は,ISO14001やその他のISO14000ファミリーを, 特に経済的側面を中心に相互補完する関係にある. ISO14051の規格策定について, 現時点で国際規格原案の作成が終了し, 2011年~2012年中の国際規格化を目指している段階である。

<特集>ISO50001の動向と省エネ法との比較
工藤博之 財団法人省エネルギーセンター国際ビジネス協力部長
▼概要文表示2010年6月号

 ISO 50001「エネルギーマネジメントシステム」は,委員会原案 (CD)審議(2009年11月)を経て, 3月末に加盟国に国際規格原案(DIS)が提示され,2011年4月頃に成立する予定である。日本では,オイルショック以降30年にわたって「エネルギーの使用の合理化に関する法律」(省エネ法)の下で産業界を中心に省エネの実績を挙げてきた経緯があり,今後ISO 50001認証を受ける場合には,可能な限り省エネ法と整合させて,企業負担を増やさないようにする必要がある。本稿では,省エネ法との対比の観点から,ISO 50001(DIS)の概要を示し,省エネ法に沿った管理手法がISO 50001でも使えるかなどについて述べる。

<特集>環境マネジメントシステムの諸問題と今後の課題
吉澤 正 帝京大学経済学部教授 
▼概要文表示2010年3月号

 発行以来15年目を迎えたISO 14001は,その認証制度とともに,組織における環境マネジメントの基礎として,幅広く用いられてきた。一方,環境マネジメントは,社会的な要請や環境に対する人々の基本的な考え方や原則,ないし価値観の変化に応じて,幅広く進化した。その進化に応じて,認証や自己宣言の基礎となる環境マネジメントシステム自体も,サプライチェーンでの連携,他企業との協働,多様なステークホルダーとの関係性,組織における全体的なマネジメントシステムの中で,品質や安全マネジメントシステムとの関係を再構築し,組織経営にとって,地球環境にとって役立つシステムであることが求められている。

<特集>ISO14001改訂に向けたISOでの議論の動向
吉田敬史 合同会社グリーンフューチャーズ社長(ISO/TC207/SC1対応国内委員会委員長)
▼概要文表示2010年3月号

 ISO 14001を含めたISOが発行するすべてのマネジメントシステム規格の共通要素の統一に向けた検討が進み,共通要求事項のテキスト開発段階に入ってきた。 またISO 14001の次期改訂で検討すべき課題の抽出と論点整理作業が2010年7月のTC 207総会での報告草案提出を目指して進んでいる。この二つの流れがやがて合流してISO 14001次期改訂作業に繋がってゆく。次期14001は,温室効果ガスマネジメントやエコデザイン等環境経営ニーズの多様化への対応と中小企業でのさらなる普及促進にも寄与することが求められる。

<特集>日立グループ統合環境マネジメントシステム
田村光範 株式会社日立製作所地球環境戦略室環境管理センタ センタ長
▼概要文表示2010年3月号

 日立グループでは環境経営や環境リスク低減などの継続的改善をめざして,1994年にISO認証取得委員会を設置し,製造サイトを中心に国際規格ISO 14001に基づく環境マネジメントシステム(以下,EMSと称す)の導入及びその認証取得を推進してきた。その数は350件以上にも及ぶ。一方,日立グループの環境ビジョンを実現していくためには,各サイトのEMSの上位概念となるようなグループ横断的なEMSの構築が必要と判断し,2004年から「日立グループ環境推進機構EMS」の構築に着手,2006年9月に認証を取得した。構築から3年,現在もさらなる環境経営の深化に向け継続的改善に取組んでいる。本稿ではこれらの取組みについて紹介する。

<特集>「統合システム」構築の進め方―組織を運営管理するためのマネジメントシステムを目指して
齋藤喜孝 AUDIX Registrars株式会社代表取締役
▼概要文表示2010年3月号

  ISO 14001は,発行当時から先に発行されたISO 9001との統合が強く意識されていた。1994年には,両規格間の一層の協調・統合が必要であるとして「ジェネリックマネジメントシステム(GMS)」という概念も提案されている。本稿では,ISO 14001,ISO 9001,OHSAS 18001の要求事項を満たした統合システムに組織の経営の仕組みを融合させ,組織を運用管理(マネジメント)する「統合システム」を構築するための進め方について紹介する。

<特集>多様化したマネジメントシステムの効率的運用
小林正義 株式会社堀場製作所グループ統合システム管理室IMS/内部統制事務局チーム
▼概要文表示2010年3月号

  現在,サブプライムローンに端を発した100年に一度の世界経済の不況の中,BRICs 特に中国・インドの台頭がすさまじい。また,電気自動車などの技術により経済構造が「環境」をキーワードに大きく代わる時代を迎えている。その中で,日本企業が生き残るためには技術の革新はもとより,組織運用の在り方のさらなる効率化を進めることが必要であり,従来のISOを堅持し業務を行う時代ではない。道具は,自らがその使い方を工夫しより効率よく使いこなすことを求められている。「仕事は一つ」なのだから,現在の多様化するマネジメントシステムの統合は,今後必須な取り組みである。

<特集>横浜市におけるISO 14001の取組
田口香苗 横浜市環境創造局企画部企画課担当係長
▼概要文表示2010年3月号

  横浜市は平成15年にISO 14001に基づく環境マネジメントシステムの運用を開始し,平成18年に全組織で認証を取得した。ISO導入により,職員に省エネやごみの分別・リサイクルなどのエコオフィス活動が定着し,市役所から排出される温室効果ガス排出量やごみが削減されるなど一定の成果があげられた。これからは,市役所のさらなる環境行動のステップアップを目指し,市民・事業者との協働の環境取組を推進するため,「横浜市役所環境行動宣言」を発表し,自己の責任においてISO 14001を進めていく。

<総説>機械工業等の中小企業のための環境配慮のあり方―東北地域の機械工業等製造業における環境配慮に関する調査
佐々木隆 財団法人東北産業活性化センター産業技術振興部長
▼概要文表示2009年5月号

 中小企業の環境配慮にあたっては、経営者の意識を高め「環境配慮は企業競争力を左右する」と認識した上で、基盤となる取り組みである「情報収集」「ネットワークづくり」及び、具体的取り組みとしての「環境マネジメントシステム(EMS)の構築・導入」「設計、生産工程全体からの見直し、設備投資・改善」を実施していくべきである。こうした取り組みの実施が、顧客の支持確保・コストダウン、経営管理能力強化、従業員の意識・意欲向上などにつながり、企業の競争力や企業価値を向上させる。本調査事業では、中小企業の環境配慮を促進させ、競争力を強化する際に有効となる資料として、チェックシートを作成した。多くの中小企業の方にご活用いただけると幸いである。

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