環境管理バックナンバー カテゴリ:弁護士からみた環境問題の深層

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<シリーズ>【弁護士からみた環境問題の深層/第13回】 地域脱炭素化促進事業による再生可能エネルギーの普及の展望
半田 虎生(弁護士法人まちだ・さがみ総合法律事務所 弁護士/日本CSR普及協会・環境法専門委員会委員)
▼概要文表示2022年1月号

 2021 年5 月、地球温暖化対策推進法(以下、「温対法」という)の一部改正案が成立し、地域の脱炭素化等を促進する規定等が盛り込まれた。地域脱炭素化に関する制度は、事業者の予見可能性を担保し、住民合意形成もスムーズに行われることが企図されるなど、再生可能エネルギー(以下、「再エネ」という)参入障壁を下げるものといえる。その一方で、制度の主体に位置づけられている地方公共団体には、行政リソースの限界など克服すべき課題があり、国によるイニシアチブの発揮、様々な専門家の参与によるサポート体制の確保が望まれる。

<シリーズ>【弁護士からみた環境問題の深層/第12回】 ハーグ地裁によるシェルに対するCO2 削減命令の影響
冨樫 剛(東京フレックス法律事務所 弁護士/日本CSR 普及協会・環境法専門委員会委員)
▼概要文表示2021年12月号

オランダ最高裁は自国政府に対し、気候変動の被害も人権侵害と捉え排出量削減を命じる判決を2019 年に下した。さらに、オランダのハーグ地裁が、2021 年5 月、民間企業のロイヤルダッチシェル(以下「RDS」という)に、排出量削減を命じる判決を下した。これは、裁判所が民間企業に対し地球温暖化対策の強化を命じた世界初の判決といわれる。
 当該判決は、排出量に関するRDS特有の立ち位置等を踏まえて下されたものではあるが、民間企業であっても人権を尊重する必要があるとし、また、販売した製品等から生じる排出量を含めたサプライチェーンまたはバリューチェーン全体であるScope3 にまで、RDSが対処する必要があると判断している。当該判決の評価は分かれるが、ESG評価を踏まえた対応が必要となっている状況で、日本企業においても当該判決の内容を無視できない。本稿では、原告団の主張と裁判所の判断の概要、RDSの活動状況を紹介した上で、本判決が日本企業に与える影響について述べる。

<シリーズ>【弁護士からみた環境問題の深層/第11回】 サステナビリティへの取り組みと取締役の善管注意義務
島田 浩樹( 弁護士/日本CSR普及協会・環境法専門委員会委員)
▼概要文表示2021年11月号

会社の利益につながるか必ずしも明らかでないサステナビリティへの取り組みに資金を支出することも、その決定の過程や内容が著しく不合理なものでない限り、会社の利益を最大化すべき取締役の善管注意義務に違反するものとはならない。
 むしろ今日においては、ビジネスチャンスかつリスク回避となるサステナビリティへの取り組みを適切に実施することこそ、取締役の善管注意義務の内容をなすものと解されている。

<シリーズ>【弁護士からみた環境問題の深層/第10回】 地熱発電と規制改革 ─ 再生可能エネルギー等に関する規制等の総点検タスクフォースの検討状況から
寺浦 康子(エンデバー法律事務所 弁護士/ CSR 普及協会 環境法専門委員会委員)
▼概要文表示2021年10月号

日本は、世界第3 位の地熱資源量(約2,347 万kW)を有するが、2020 年3 月末時点での日本における地熱発電の導入量は約59. 3 万kWにとどまっており、地熱発電資源量に対する資源利用率はわずか
2. 5%にすぎない。未開発の地熱資源を有効に利用し、地熱発電の2030 年度における導入量を1. 4〜1. 6GW( 140 〜155 万kW)とするためには、温泉法、自然公園法、森林法、環境影響評価法等の法規制の改革が必要であり、タスクフォースにおいて各許可基準の運用上の一定の緩和等が決定されたが、地熱資源の有効活用を一層拡大するためには、「地熱資源管理・利用促進法」などの新たな法的枠組みが必要と思われる。

<シリーズ>【弁護士からみた環境問題の深層/第9 回】 食品ロスの削減と食品リサイクルのための法的課題と留意点 ─ 食品ロスの削減の推進に関する基本方針、食品リサイクル法基本方針の実現へ向けて
村谷 晃司(弁護士/日本CSR普及協会・環境法専門委員会委員)
▼概要文表示2021年9月号

小売店や外食産業などにおける食品ロスの削減が提唱されているが、食品リサイクル法基本方針では、食品ロスを含めた食品廃棄物の発生の抑制と、食品循環資源の再利用等を推進して食品廃棄物等の減量を推進することにより環境への負荷の少ない循環型社会を構築していくことを基本理念として定めている。
 本稿では、食品ロスの発生抑制のための具体的施策や、食品リサイクルを推進していく上での法的課題や留意点について検討する。各論では、納品販売期間の緩和策、ドギーバッグ、フードバンク、不正転売問題、家畜用飼料への転用、熱回収など具体的テーマについて論じる。

<シリーズ>【弁護士からみた環境問題の深層/第8 回】 既存地下工作物への対応について考える ─ 既存地下工作物の取扱いに関するガイドラインの解説を中心として
伊達 雄介(新千代田総合法律事務所・弁護士)
▼概要文表示2021年8月号

再開発工事においては既存建物の撤去が必要な場合が多く、また、土地利用の高度化から深度利用も進み、既存地下工作物の取扱いについては関心が高い。
 他方で、これまで既存地下工作物については、いわゆる埋め殺しとして廃棄物にあたるのか否か、どのような場合には存置が認められるのか、自治体等の判断も明確ではなかった。
 本稿では、この問題について、一般社団法人日本建設業連合会が「既存地下工作物の取扱いに関するガイドライン」を発表し、地下工作物の取扱いに関する判断フローを示したことから、このガイドラインについて紹介するほか関連する諸問題について考察した。

<シリーズ>【弁護士からみた環境問題の深層/第7回】東京大気汚染訴訟にみるメーカーの責任と公害紛争解決のあり方
町野 静(弁護士/日本CSR普及協会・環境法専門委員会委員)
▼概要文表示2021年7月号
 直接の汚染原因行為を必ずしも行っていない製品のメーカーが法的または社会的な責任を問われるようになってきている。この点、大気汚染による健康被害について自動車メーカーの責任が正面から問題となった事案として東京大気汚染訴訟がある。
 この訴訟では、判決では自動車メーカーの法的な責任を否定したものの、その社会的な責任に言及し、結果として、自動車メーカーは解決金の支払いのほか、医療費助成制度への拠出を行うこと等を内容とする和解が成立している。
 この訴訟は、メーカーが自社の製品に起因する環境被害につき法的または社会的な責任を負う場合について示唆を与えるほか、政策的な要素を含む和解の内容は、近時の環境訴訟の解決においても参考になると思われる。
<シリーズ>【弁護士からみた環境問題の深層/第6回】アスベストに関する法改正が取引に与える影響の考察――不動産取引を例に
内藤 丈嗣(森原憲司法律事務所 弁護士/日本CSR普及協会・環境法専門委員会委員)
▼概要文表示2021年6月号

 令和2年の大気汚染防止法(以下「大防法」という)の改正は、いわゆるレベル3建材を含む全石綿含有建材を規制対象とすることにより、解体等工事の際のアスベスト飛散防止対策を強化したが、その影響は解体等工事の場合だけに留まらないと考えられる。不動産取引を例にとると、民法改正により、瑕疵担保責任は契約不適合(債務不履行)責任と構成されることになったが、建物の売買において、売主が、対象物件にレベル3建材を含めアスベストが使用されていることを説明せず売却した場合、契約不適合責任を問われる可能性が高まることも想定される。

<シリーズ>【弁護士からみた環境問題の深層/第5回】弁護士の視点からみた持続可能な洋上風力発電事業の推進──再エネ海域利用法に係わる法的課題とその対応を中心に
高橋 大祐(真和総合法律事務所 弁護士/日本CSR普及協会・環境法専門委員会)
▼概要文表示2021年5月号
 SDGs(持続可能な開発目標)や「2050年カーボンニュートラル」という気候変動目標に貢献するビジネスとして洋上風力発電が着目されている。洋上風力発電に関しては、2019年に再エネ海域利用法が施行され、各地で促進区域が指定され、公募手続も開始されるなど法整備も進んできたが、その事業化・ファイナンスにあたっては課題も存在する。
 本稿は、「再生可能エネルギー法務」に取り組む弁護士の視点から、海域の占用、漁業者等ステークホルダーとの権利調整、公募手続、系統接続、資金調達という洋上風力事業の各局面における法的課題を分析の上で、環境・地域社会と共生しながら持続可能な方法で事業を推進する方策について論述する。ESG投資、サステナブルファイナンスの活用上の留意点も解説する。
<シリーズ>【弁護士からみた環境問題の深層/第4回】ESGが海外事業所及び海外子会社に与える影響――インドでのM&Aを事例にして
宮村 頼光(TMI総合法律事務所 弁護士)
▼概要文表示2021年4月号
 特にここ数年、世界的なESGへの関心の高まりを受けて、M&Aを行おうとする企業も、M&Aの対象となる企業のESGへの取組みに関心を示すようになってきている。ESGチェックリストを独自に作成するなど、ESGを強く意識してM&Aを行う買主も出てきている。ESGを意識した外国企業のM&Aを実現するためには、その国独自のESGに関する規制を把握することが重要である。
 ESGへの意識の高まりは、M&Aに限らず、通常の企業経営でも十分当てはまる。海外の事業所及び子会社のESGに関する課題については早期に調査及び対応を進めておくべきである。具体的には、①各国における法及び規制の遵守のレベルを見極めた上で、②域外適用のある法令の調査、及び、③法規制を超えた国際条約、国際ルール、ガイドライン、ルール等の調査を行うことが考えられる。
<シリーズ>【弁護士からみた環境問題の深層/第3回】新たな潮流──ESG訴訟の動き
久保田 修平(TMI総合法律事務所 弁護士)
▼概要文表示2021年3月号
 ステークホルダー資本主義、COVID-19からのグリーンリカバリーの流れの中で、ESG投資が進展している。このようにESG投資がメインストリーム化する中でESG投資家とNGOの連携が強化され、NGOやESG投資家が関与するESG訴訟は、企業に新たなリスクを与えている。本稿では、ESG訴
訟の具体例に触れつつ、ESG訴訟が増加する背景、企業の環境部門への影響について述べる。
<シリーズ>【弁護士からみた環境問題の深層/第2回】アスベスト ~「古くて新しい問題」── 企業が行うべきリスク対応とプロの活用
北島 隆次(TMI総合法律事務所 弁護士)
▼概要文表示2021年2月号
 アスベスト(石綿)は、かつては広く用いられていたが、肺がん等の疾病を引き起こすことから多くの規制がなされ、現在は製造・使用が原則禁止されているとともに、建物解体等におけるアスベスト対応についても2021年4月より厳格化される。アスベスト関連疾患の罹患者は増加傾向にあり、近時最高裁判所の判断がなされるなど判例法理も蓄積されている。企業は、改めてアスベストが自社にもたらすリスクを把握し、対応策の策定や見直しを進めることが求められている。
<シリーズ>【弁護士からみた環境問題の深層/第1回】法律相談のすすめ――弁護士に聞いてみよう
佐藤 泉(弁護士/日本CSR普及協会・環境法専門委員会委員)
▼概要文表示2021年1月号
 操業中の工場敷地で土壌汚染が見つかったとき、賃借中のビルにアスベストがあるか不安なとき、廃棄物の分別方法がわからないとき、産業廃棄物管理票が返送されないとき、近所の住民から騒音被害の苦情が来たとき。環境に関する疑問やトラブルは毎日起きている。そんなときに、企業の方々は弁護士に相談しているだろうか。外部専門家のアドバイスがあれば、事実および法律の整理、解決が迅速化するかもしれない。そこで本稿は、弁護士にどう相談するか、また弁護士はどのようなアプローチで対応するか、具体例を示して説明する。
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