環境管理バックナンバー カテゴリ:よくわかる地球温暖化問題シリーズ

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<シリーズ>【よくわかる地球温暖化問題シリーズ 最終回】パリ会合(COP21)およびその後に向けた展望
亀山 康子 独立行政法人 国立環境研究所
▼概要文表示2015年3月号
 新しい枠組み合意が目指されている本年末のパリ会合まで半年余りとなった。合意達成に至れば、ここで構築される枠組みはその後の国際的な温暖化対策の路線を決定づけることになるが、それで温暖化問題が解決するわけではなく、以後も取り組みのさらなる強化に向けて議論が続くことになる。1年間、本誌で地球温暖化問題に対する国際的な取り組みを書かせていただいた。ここでは総括として、地球温暖化問題を異なる視座からまとめた上で、パリ会合そしてその後より長期的な展望を記す。
<シリーズ>【よくわかる地球温暖化問題シリーズ11】COP20の概要と今後の展望
亀山 康子 独立行政法人国立環境研究所
▼概要文表示2015年2月号
 2014年12月、ペルーのリマにて気候変動枠組条約第20回締約国会議(COP20)が開催された。議題は多岐にわたったが、世の中の関心が最も集まっているのは、2015年末にパリで開催される予定のCOP21で合意が目指されている、新しい国際枠組みに関するプロセス(ADP)である。本稿では、COP20の中でも特にADPの中での争点と議論の結果を中心に紹介し、今後の展望について述べる。残り1年で、国際社会は気候変動抑制に実効性を持つ新しい制度を構築できるだろうか。
<シリーズ>【よくわかる地球温暖化問題シリーズ10】排出枠の取引:炭素市場の現状
亀山 康子 独立行政法人国立環境研究所
▼概要文表示2015年1月号
 京都議定書に排出量取引制度をはじめとする炭素市場の活用が認められて17年が経つ。ほかの汚染物質と比べ、二酸化炭素(CO2)は化石燃料を燃焼すればどこからでも排出できてしまうため、当初は炭素市場の将来に否定的な声も聞かれたが、試行錯誤を経て、ようやく温暖化対策の制度の一つとして一定の評価を得たものとなった。他方で、2020年以降の国際制度が不透明なこともあり、市場の継続性についてはいまだに不確実な点が多く、安心して投資できる状況にない。
 本稿では、炭素市場の近況と今後の可能性について考察する。
<シリーズ>【よくわかる地球温暖化問題シリーズ9】クライメイト・ファイナンス−気候変動に係る資金の話
亀山 康子 独立行政法人 国立環境研究所
▼概要文表示2014年12月号
 気候変動対策には多くの資金が必要となる。特に途上国においては、温室効果ガス排出量の削減のためにも、対策の実効性を高めるために排出量や排出源などのデータを収集し分析するためにも、あるいは、すでに生じている気候変動の悪影響による被害を最小限に食い止めるためにも、資金を必要とする。気候変動枠組条約では、採択当初より資金に関する条項を設けているが、実際に上記の目的を想定した先進国から途上国への支援金額は必要とされる額と比べて些細であり、途上国から改善が求められてきた。気候変動の資金にまつわる経緯と近況について解説する。
<シリーズ>【よくわかる地球温暖化問題シリーズ8】COP20で期待されること
亀山 康子 独立行政法人国立環境研究所
▼概要文表示2014年11月号
 気候変動対策を目的とした包括的な国際法である「気候変動枠組み条約」では、具体的な国の義務までは規定されていないため、その下で追加的な制度を構築していく必要がある。京都議定書の中で、先進国は2008年から2012年まで排出量削減目標を規定し、さらに一部の先進国は2013年から2020年までの新たな削減目標も設定したが、米国や日本、途上国は、現在、法的拘束力のある削減義務を持たない。京都議定書の効果が限定的になる中、新たな制度の再構築が目指されている。今年(2014年)末に開催される「気候変動枠組み条約第20回締約国会議(COP20)」では、この新しい制度構築プロセスの最終段階に向けて、どのようなことを決めていかなければならないだろうか。
<シリーズ>【よくわかる地球温暖化問題シリーズ7】米国の気候変動問題への対応
亀山 康子 独立行政法人 国立環境研究所
▼概要文表示2014年10月号
 米国は、気候変動の科学的知見の蓄積には多々貢献してきたが、エネルギー利用制約を嫌う産業界や消費者の反対が強く、二酸化炭素排出削減に関する国際協調には消極的な姿勢を示し続けてきた。
共和党政権時に消極的な姿勢が強まるが、民主党政権下であっても政権が望むとおりには動けない。世界の総排出量の1/4弱を占める米国の消極的な姿勢は、地球規模の排出削減の足かせになってきたといっても過言ではない。ところが最近、米国が気候変動対策に積極的になる材料が増えてきた。大統領就任時から気候変動に高い関心を払ってきたオバマ大統領の任期中に米国の気候変動対策の舵を今までより前向きな方向に切れるかどうかが注目される。
<シリーズ>【よくわかる地球温暖化問題シリーズ6】長期目標としての2℃の意味
亀山 康子 独立行政法人 国立環境研究所
▼概要文表示2014年9月号
 2014年春、IPCC第5次評価報告書の公表を契機として、日本国内において長期目標としての2℃に関する主張が目立って聞かれるようになった。現在の国際会議の議題となっているわけでもなく、日本国内で特に見られる動向といえるが、本稿でもこの機会に、2℃目標が意味するところを改めて解説する。2℃目標が目標となった経緯を踏まえ、いかなる観点からの目標であるのかを確認する。そして、日本国内で聞かれる議論が最近とみに日本で独自に展開している理由について考察する。この長期目標の議論は、今年秋以降に始まると想定されている2030年排出削減目標の検討過程においても出現すると予想されるが、意味を正確に理解できていないと混乱を招くおそれがある。
<シリーズ>【よくわかる地球温暖化問題シリーズ5】中国の気候変動問題への対応
亀山 康子 独立行政法人 国立環境研究所
▼概要文表示2014年8月号
 地球レベルの環境問題の解決にいまや欠かせない存在となった中華人民共和国(中国)は、気候変動に関する国際交渉においても多大な影響力を持つ国となった。中国も自身の役割を自覚し、国内外でさまざまな活動を見せている。本稿では、中国を気候変動問題の観点から捉え、現在の同国の立ち位置と、同国に対して求められている役割について述べる。2000年代の急速な経済発展は、国際社会が同国に対して期待する役割の大きさをも増大させることになったが、同国内では独自の問題や課題が山積しており、それらの課題に対処するための方策の一つとして気候変動問題を捉えている部分もある。
<シリーズ>【よくわかる地球温暖化問題シリーズ4】欧州連合(EU)の 気候変動問題への対応
亀山 康子 独立行政法人 国立環境研究所
▼概要文表示2014年7月号
 欧州諸国は、気候変動問題が国際政治の舞台で取り上げられるようになった1980年代より、世界の気候変動対策のリーダーであり続けた。1990年代に採択された気候変動枠組み条約や京都議定書は、欧州諸国がなければ存在さえしなかったかも知れない。しかし、近年状況は変化しつつある。本稿では、欧州諸国の過去から近年までの気候変動政策について記す。そして、2015年末に目指されている新しい国際枠組み合意に向けた国際交渉の中での立ち位置を予測する。近年の欧州の気候変動政策は、EU 統合を一気に進めてきた流れに対する反動と、経済低迷に影響を受けている。
<シリーズ>【よくわかる地球温暖化問題シリーズ3】地球温暖化対策はどれくらい必要なのか?
亀山 康子 独立行政法人 国立環境研究所
▼概要文表示2014年6月号
 2014年4月、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第3作業部会から公表された、地球温暖化対策に関する第5次評価報告書では、今後、何も対策をとらなかった場合に想定される将来の温室効果ガスの伸びと、地球温暖化の被害を最小限度に抑えるために必要な排出削減量並びに必要な対策について、近年の科学的知見がとりまとめられた。ここでは、この報告書で提示された内容を概説する。また、日本の2012 年排出量がようやく確定され、京都議定書目標が達成されたことについてもふれる。
<シリーズ>【よくわかる地球温暖化問題シリーズ2】地球温暖化問題はなぜ大変な問題なのか?
亀山 康子 独立行政法人 国立環境研究所
▼概要文表示2014年5月号
 「地球温暖化」という言葉は日常的にも聞かれるようになったが、十分理解が広まっているとは限らない。そもそも温暖化がなぜ深刻なのか。真偽が疑われているという話も聞くが、どれくらい本当なのか。なぜ二酸化炭素を減らさなくてはならないのか。どれくらい減らさなくてはならないのか、といった基本的な疑問をとりあげる。また、温暖化の科学的知見の集積に貢献してきた「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」について、そして昨年から順次公表されている第5 次評価報告書について説明する。
<シリーズ>【よくわかる地球温暖化問題シリーズ1】気候変動枠組条約 第19回締約国会議(COP19)の概要
亀山 康子 独立行政法人 国立環境研究所
▼概要文表示2014年4月号
 2013 年11月にポーランド・ワルシャワで開催されたCOP19で注目された議題として、① 2020年以降の国際枠組み、②資金、③損失及び被害、を取り上げ、概要を解説し、これらの議題に関する今後の交渉の展開について述べる。
 2020 年以降の国際枠組みについては、2015 年にフランスで開催されるCOP21での合意が目指されており、今会合では今後2年弱の交渉の行程が示された。すべての国の参加が前提条件となっており、主要国が受け入れ可能な法形式及び内容が模索されていくことになる。
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