環境管理バックナンバー 2026年 4月号

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2026年4・5月号 特集1:令和8年度の環境政策/特集2:PFAS問題と対策技術

<特集1>

経済産業省における環境政策について
経済産業省 イノベーション・環境局 GXグループ 環境政策課
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 本稿では、経済産業省が行う環境政策について述べる。経済成長を優先する経済政策と、環境保護を優先する環境政策はもはや対立する時代ではなく、脱炭素をビジネスチャンスとした投資・市場形成が国際的に進んでいる。日本政府も、エネルギー安定供給・経済成長・脱炭素を同時実現するグリーントランスフォーメーション(GX)の実現を目指している。本稿では、GX政策の基盤となる「成長志向型カーボンプライシング構想」を中心に、「GX産業立地」「GX需要創出」等の最新のテーマに触れながら、経済産業省が行う環境政策を紹介していく。

<特集2>

PFAS類におけるリスク評価の現状と規制の転換点 2026年問題と日本独自の戦略
坂本 裕尚(環境コンサルタント)
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 PFASへの対応として、欧米が予防原則から厳格な網羅的規制を進める一方、日本は科学的根拠に基づくエビデンス重視の独自戦略をとる。未知の潜在的リスクに対し、2026年の水道法等の法的義務化を転換点として、「数と値」のトレードオフを最適化する現実的な管理へ移行すべきと著者は考える。環境省は44種の一斉分析による広範なモニタリングを実施し、実態把握と確実な執行のサイクル構築を目指している。
土壌環境におけるPFASの移動・ 残留特性とリスク評価~PFAS問題に苦慮する事業者等への示唆~
駒井 武(東北大学 名誉教授)
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 有機フッ素化合物PFASの水質基準項目が新設され、水道水や公共水域の環境規制が強化されている。本稿では、土壌環境におけるPFAS化合物の環境動態に着目して、PFASの地下水や公共水域への移動性、表層の不飽和土壌における蓄積性、腐植物質との相互作用について解説した。また、数種のPFASを対象にして曝露・リスク評価を行い、重要な曝露経路やリスクの解析結果をもとに、重点的に対応すべき環境媒体と曝露・リスクの軽減について考察した。さらに、研究中のリスク低減措置の技術動向について概説した。
国内事例を踏まえた土壌・地下水中のPFASに対する対応フローと調査・対策技術について
佐藤 徹朗(国際航業株式会社 事業統括本部 環境リスク部)
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 土壌・地下水中におけるPFAS(有機フッ素化合物)への対応では、深度別地下水調査やCSMを用いてメカニズムを評価・解析し、サイト毎に最適な対応フローを検討する必要がある。本稿では、その対応フロー例を示すとともに、各ステップで必要となる調査や実サイトで適用可能な原位置浄化技術を紹介する。さらに、周辺住民等の理解を得て円滑に問題解決を図るため、事業者自らが適切に公表していくことの重要性を示す。
河川水・地下水中のPFAS浄化技術について
名村 大司(株式会社アースクリエイト 水環境コンサルティング部)
大悟法 弘充(株式会社アースクリエイト 代表取締役社長)
鷹觜 寛人(株式会社アースクリエイト 土壌環境コンサルティング部)
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 PFAS処理技術の中でも特に吸着技術に焦点を当て、活性炭やイオン交換樹脂などの吸着処理において生じる処理能力の低下や早期劣化の課題を整理する。課題に対応するため、PFAS分離設備の前段に設置する前処理技術について検討し、効率的な浄化技術の構築に向けた技術的枠組みを提示する。
高速液体クロマトグラフ質量分析計を用いた水道水中PFASの高精度分析について
杉田 隆通(株式会社 島津製作所 営業本部 分析ソリューション営業統括部 営業企画部)
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 PFAS(Per-and Polyfluoroalkyl Substances)は、有機フッ素化合物の総称であり、その特性を活かすことで、幅広い用途で用いられてきた。一方で、分解しづらいという特性から、環境残留性や生体蓄積性が注目されており、一部の毒性の認められた化合物では、製造や使用が禁止・制限されてきた。このような背景からPFASの高感度分析が求められている。
 本稿ではPFASの分析方法から、検討が必要な事項をまとめた。

<特別寄稿>

窒素、リン濃度類型指定海域の現状と今後の課題―伊勢湾・三河湾を例として―
鈴木 輝明(名城大学大学院総合学術研究科 特任教授)
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 伊勢湾・三河湾において1980年以降CODや全窒素(TN)、全リン(TP)負荷量の削減が強化されてきた。その結果海域のTN、TP濃度は大きく減少したがCODや底層の溶存酸素濃度は一向に改善されていない。逆にTN、TPの大幅な削減に伴う栄養塩類や植物プランクトン生産、動物プランクトン生産の顕著な減少により深刻な「貧栄養化」が進行し、アサリ漁業やノリ養殖をはじめ様々な漁業生産に顕著な障害が生じるようになった。現在、漁場に現在適用されているTN、TPの類型指定はⅡ類型であるが、愛知県が設定した栄養塩管理検討会議では漁業生産を維持するためにはⅢ類型濃度範囲に相当するTNで0.4mg/L、TPで0.04mg/Lが必要であると結論付けた。現在国、県において類型指定の変更を前提とした諸作業が実施されている。
サステナブルファイナンス(第2回)――なぜ、民間銀行・投資家なのか?
加藤 晃(京都大学経営管理大学院 特命教授/東京理科大学経営学研究科 嘱託教授)
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 サステナブルファイナンス(SF)は、政府の財政制約や政策対応の限界を補完し、持続可能な社会の実現に向けて民間資本を動員する重要な手段である。企業の外部不経済を内部化するため、投資家や金融機関はESG要因を考慮した投融資を通じて企業行動に影響を与える。株式投資では議決権やエンゲージメント、融資や債券では対話を通じて持続可能性への取り組みを促進する。必要な資金規模は膨大であり、公的資金だけでは不十分なため、最大80%を民間から調達する必要がある。SFは資金配分を通じて経済・社会・環境の課題解決に貢献し、持続可能な成長と金融の安定性を両立させる鍵とされる。一方、合成の誤謬や規制逃れのリスクも指摘されており、関係者全体が理想を掲げつつ現実的な行動を積み重ねることが求められている。

<シリーズ>

【展望・日本のエネルギー問題を考える75】次世代原子力技術導入に向けた規制合理化の国際比較(米国とスウェーデンを例に)
竹内 純子(NPO 法人 国際環境経済研究所 理事・主席研究員/東北大学特任教授)
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 長期的な脱炭素の要請に加えて、米国・イスラエルによるイラン攻撃が長期化する懸念が高まり、化石燃料の使用削減が極めて重要な命題となっている。一旦燃料を装荷すれば年単位で発電を続けることが可能な原子力発電に対する要請が急速に高まっている。加えて、小型モジュラー炉(SMR)など新しい技術の開発も進んできている。
 しかし、安全設計の高度化や施工の標準化などの技術的優位性のみでは、総じて社会実装は進まない。技術導入の実現可能性を決定づけるのは、安全規制を中心とする制度の適応能力だと言っても過言ではないだろう。
 本稿では、米国やスウェーデンで進む原子力活用に向けた施策について、規制合理化を中心に整理する。わが国の原子力規制制度において、安全水準の緩和ではなく、合理化・効率化を進めてリソースの最適配分を行い、安全を高め続ける仕組みを確保する規制活動への示唆となることを期待する。
【弁護士からみた環境問題の深層/第63回】M&Aにおける気候変動関連リスクの考慮
土岐 俊太(弁護士法人大江橋法律事務所 弁護士/日本CSR推進協会・環境法専門委員会委員)
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 近年、企業活動を進める上での気候変動関連リスクが高まっている。日本国内のM&A案件においては、実務上気候変動関連リスクへの対応はしていないことが多いのが現状であるが、M&Aにおいて、気候変動関連リスクを考慮する場合、どのような事項が法務デュー・ディリジェンスにおいて確認され、最終契約においてどのように手当てされるべきかにつき、検討する。
【環境コンサルタントの法令判断/第121回】化学物質管理に関する記録と保管―見落としがちな作業記録の保存義務を整理―
佐藤 健(イーバリュー株式会社 コンサルティング事業部 コンサルタント/チーフマネージャー)
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 化学物質の管理において、各種記録類の保存は非常に重要な位置づけとなっています。近年では、安衛法のリスクアセスメント記録についても保存義務が課されるなど、対象となる記録の範囲は年々拡大しています。
 リスクアセスメントの記録に加えて、今回注目したのが「作業記録の保存」です。化学物質に関する記録の中で、健康診断の記録や作業環境測定結果などは、比較的保存の必要性が浸透しており、多くの現場で対応が進められています。
 一方で、リスクアセスメントの記録や、実際に現場で行われた化学物質の取扱作業内容を記録した「作業記録」については、保存の必要性が十分に認識されていないケースが目立ちます。今回は、作業記録の保存要否、記載内容、保存期間や行政提出の要否について整理しておきましょう。
【メタン、フロン等短寿命温室効果ガス対策の重要性/第4回】グローバルメタンプレッジ(GMP)の動向(2)──GMP成立前の動きから最近の動向まで
巣山 廣美(一般社団法人フロン等温室効果ガスグローバル削減推進協議会(FGRA)役員 サステナビリティ戦略コンサルタント)
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 気候変動の危機的状況に対処するため緩和効果が早く出るメタンの排出削減を目指してGMPが出来、メタン排出削減への取組の国際的な統一がなされ、対処のための素早い情報提供も開始された。メタン排出量の大きい三つのセクターについては、エネルギーセクターの仕組みはほぼ完成し、廃棄物セクターや食品・農業セクターについては途上にあり、技術等を有する先進国の支援や貢献が必要になると考えられる。
 現状では日本の国や企業の参画は見受けられないが、今後は国際的なメタン排出削減への関与が求められてくると考えられる。
【環境担当者のための基礎知識/第97回】工場現場で迷わないための廃棄物判定実務―有価物・逆有償・産廃の業種指定・再生・排出事業者
岡 ひろあき(環境コンサルタント)
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 廃棄物処理法は約50回の改正により文庫本1冊分に相当する膨大な条文へと肥大化した。実務上の重要ポイントは「廃棄物該当性」判断にあり、「総合判断説」の理解が不可欠である。特に、売却名目であっても運賃等が売価を上回る「逆有償」は廃棄物とみなされる点に注意を要する。
 また、産業廃棄物の区分には「業種指定」という特有の複雑さがあり、区分ミスは無許可業者への委託など重大な違反に直結する。現場では「工程から分離された瞬間」を廃棄物管理の起点とし、安全サイドに立った運用(保管基準など)を徹底すべきである。
 本稿では、法令で規制される廃棄物とは何かという難問を丁寧に解説し、後半では工場での実践的ケーススタディーにも触れる。排出事業者責任の重さを歴史から再認識し、法令順守を組織文化として定着させることが、違反リスク低減の鍵となる。
【新・環境法シリーズ/第168回】AI法制をめぐるEU・米国・日本の 制度比較に関する一考察―ナノテク規制を事例とする環境行政法学上のテクノロジー間の法制度比較の観点から―
中山 敬太(早稲田大学 社会科学総合学術院 講師(常勤))
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 本稿は、不確実性を伴う様々なリスクが懸念されているAIの法制度をめぐり、EU、米国、そして日本の規制動向と関連する特徴を中心に整理し、「リスクベース」の規制アプローチや科学的確実性を要件とする「未然防止原則」での対処の限界等を示した。その上で、AIとナノテクノロジーの各々のテクノロジー間で制度比較をすることで見えてきた新たな政策的示唆を示した。具体的には、とりわけEUと米国における法制度比較から、新規法か既存法か否か、規制対象、そして規制のフレームワーク等にテクノロジー間の相関性を新たに見出すことができた。
【先読み! 環境法/第166回】ネイチャーポジティブ経済移行戦略(環境省・農林水産省・経済産業省・国土交通省)(2024年3月29日策定)の持つ意味と位置づけ
小幡 雅男(元・大阪学院大学 教授)
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2024年3月29日に策定された「ネイチャーポジティブ経済移行戦略」の持つ意味と位置づけについて、また、「ネイチャーポジティブ経済移行戦略~ 自然資本に立脚した企業価値の創造~」について解説する。
 
1 ネイチャーポジティブ経済移行戦略(環境省・農林水産省・経済産業省・国土交通省)(2024年3月29日策定)の持つ意味と位置づけ
2 ネイチャーポジティブ経済移行戦略~自然資本に立脚した企業価値の創造~
環境法改正情報(2026年2月改正分)
宇佐美 亮(一般社団法人産業環境管理協会 人材育成・出版センター 技術参与)
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◆安衛法関係(1)(2) ◆消防法関係(1)~(3)
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